尿漏れはなぜ起こる?予防から対策、ケア用品まで徹底解説!

尿漏れはなぜ起こる?予防から対策、ケア用品まで徹底解説! mainichi_bnr01_re03_02.jpg人に相談しづらい尿漏れ。放っておくと、生活の質の低下にもつながってしまいます。尿漏れの原因、対策、予防方法や最新の治療方法、尿漏れパッドや尿漏れパンツなど状態に合わせたケア用品の選び方、骨盤底筋を鍛える体操方法などを専門家の方々にお伺いしました。

お話いただいたのは、LUNA骨盤底トータルサポートクリニック院長 中村綾子先生、よこすか女性泌尿器科・泌尿器科クリニック院長 奥井識仁先生、セントソフィアクリニック院長 伊藤知華子先生、ユニ・チャーム株式会社 排泄ケア研究所 梅林真紀さんです。

目次

1:医師監修 尿漏れの原因と対策など基本を解説

2:医師監修 尿漏れのタイプセルフチェック&最新治療

3:尿漏れケア用品と上手に付き合って快適な毎日を!

1:医師監修 尿漏れの原因と対策など基本を解説

「尿漏れ」はなぜ起こる? 起こりやすいのはどんな人?

年とともに起こりやすくなる「尿漏れ」。おなかに力を入れたときに漏れる「腹圧性尿失禁」、トイレに行こうとして間に合わない「切迫性尿失禁」、2つが合わさった「混合性尿失禁」の3タイプがあります。骨盤の底にある筋肉が緩むことに加え、水分の摂り過ぎやぼうこうを刺激しやすい食事などの生活習慣が原因で、特に40代以上で出産経験のある人は要注意。骨盤底筋を鍛えて生活習慣を見直すことで改善しましょう。(中村先生)

もっと見る

 

「尿漏れ」の原因に深く関わる「骨盤底筋」の位置と役割

骨盤底筋は、ぼうこうや子宮、直腸を支える筋肉。尿道、膣、肛門の開閉に関わります。加齢や出産、肥満のほか、便秘でいきむことが多かったり、農作業などでしゃがむ姿勢が続いたりすると、腹圧がかかって骨盤底筋が緩みやすくなります。ぼうこうが異常に収縮する「過活動ぼうこう」を招くことも。軽い尿漏れなら骨盤底筋トレーニングで改善できますし、重度の場合も、薬物療法などと組み合わせることで軽減できます。(中村先生)

もっと見る

「尿漏れ」解消の基本は、トレーニングと食生活の見直し

骨盤底筋は、ぼうこうや子宮、直腸を支える筋肉。尿道、膣、肛門の開閉に関わります。加齢や出産、肥満のほか、便秘でいきむことが多かったり、農作業などでしゃがむ姿勢が続いたりすると、腹圧がかかって骨盤底筋が緩みやすくなります。ぼうこうが異常に収縮する「過活動ぼうこう」を招くことも。軽い尿漏れなら骨盤底筋トレーニングで改善できますし、重度の場合も、薬物療法などと組み合わせることで軽減できます。(中村先生)

もっと見る

「尿漏れ」に効く「骨盤底筋」を鍛えるトレーニング法

「尿漏れ」改善に効果的な、骨盤底筋の強化トレーニング2種を紹介しましょう。一つは、あおむけに寝て足を肩幅に開いて膝を立て、肛門、膣の順にキュッと締めます。もう一つは、足を肩幅に開いて立ち、肛門、尿道、膣を締めてから引き込むように持ち上げ、5秒キープして緩めます。いずれも5?10回のセットを1日何度も行います。より鍛えたい人には、骨盤底筋強化のための運動「ピフィラティス」もおすすめです。(中村先生)

もっと見る

 

2:医師監修 尿漏れのタイプセルフチェック&最新治療

生活の質を落とす「尿漏れ」。下半身全体の強化で改善を

「尿漏れ」の主な原因は、妊娠や出産、加齢、肥満などによる骨盤底筋の機能低下。特に女性は更年期以降、骨盤内の臓器や膀胱が下がりやすくなり、泌尿器のトラブルが増えがちです。予防・改善するには骨盤底筋を鍛える必要がありますが、簡単ではないため、下半身全体の筋力強化がおすすめです。外出が億劫になるなど、生活の質を落とす「尿漏れ」。いち早く改善し、生き生きとした毎日を手に入れましょう。(奥井先生・伊藤先生)

もっと見る

あなたはどれに当てはまる? タイプ別「尿漏れ」の原因

「尿漏れ」の原因はタイプにより異なります。「腹圧性尿失禁」は、加齢や妊娠、出産、肥満などが原因。出産回数が多い人、肥満や便秘がある人は要注意です。「切迫性尿失禁」は、膀胱が過剰に収縮活動を起こす「過活動膀胱」や、骨盤内の臓器がこぼれ落ちる「骨盤臓器脱」が原因。これらの病気や、膀胱炎、尿道炎などがある人は注意しましょう。その他、2つのタイプが混在する「混合性尿失禁」もあります。(奥井先生・伊藤先生)

もっと見る

「尿漏れ」の原因となる「骨盤底筋」の緩みをチェック!

骨盤底筋は、骨盤周りのお尻の筋肉とつながっています。まずは骨盤底筋の状態をチェック。下腹が出てきた人は、脂肪が内臓を圧迫し、骨盤底筋に負担がかかっている状態。お尻が垂れてきたり、スクワットがまったくできない人は、下半身の筋肉と骨盤底筋が衰えています。立ち仕事をしていると膀胱が落ちてくる感覚がある人は、「骨盤臓器脱」の可能性大。当てはまる人は早めに「尿漏れ」対策を始めましょう。(奥井先生・伊藤先生)

もっと見る

「尿漏れ」の全タイプに共通する3つの原因を改善しよう

全てのタイプの「尿漏れ」には、共通する3つの原因があります、膀胱周辺の筋力の低下、膀胱周辺の血流悪化、ホルモンの乱れです。これらの改善に有効なのが、スクワット。下半身を鍛えると、お尻と下肢をつなぐ血管や筋肉が太くなって骨盤底筋群を鍛えることにもなり、「尿漏れ」予防につながります。スクワットが難しければ、お風呂で体を温める習慣をつけて冷えを解消することも、症状改善に効果的です。(奥井先生・伊藤先生)

もっと見る

「尿漏れ」予防に効果的。下半身全体を鍛えるスクワット

スクワットで下半身全体を鍛えることで骨盤底筋を強化し、「尿漏れ」を予防しましょう。基本のスクワットでは、足を肩幅に開いて立ち、ひざを前に出さず、お尻をまっすぐ落とすよう気をつけながらゆっくり腰を落とします。立ち上がるときはしっかり頭から上がりましょう。あおむけに寝た姿勢や立った姿勢で行う骨盤底筋体操や、尿を我慢しながら青竹踏みを行うといった体操も合わせて行うとより効果的です。(奥井先生・伊藤先生)

もっと見る

セルフケアで対処できない「尿漏れ」に効く最新の治療法

「尿漏れ」の症状によっては、体操などのセルフケアでは解決できない場合も。心配なときは、尿失禁外来や尿失禁治療を行なっている泌尿器科、婦人科を受診しましょう。病院で受けられる治療には、膣の中にレーザーを照射して膣をふっくらと若返らせる「インティマレーザー」や、膀胱や直腸が落ちるのを防ぐ器具を膣内に挿入する「ペッサリー」、膀胱の異常な収縮を薬物で抑える「薬物療法」などがあります。(奥井先生・伊藤先生)

もっと見る

夏の「尿漏れ」改善には適度な水分摂取と冷え対策が大切

日常生活を見直すことで「尿漏れ」が改善する場合もあります。夏に気をつけたいのは水分の摂り方。一日1000?2000mlを目安にし、カフェインやカリウムを多く含むものは避けましょう。冷房で冷えることで尿漏れを起こしやすくなるため、失禁対策下着などを活用すると安心です。また、尿漏れ改善には「捕中益気湯」や「当帰芍薬散」などの漢方も効果的。医師や薬剤師に相談してみてもいいでしょう。(奥井先生・伊藤先生)

もっと見る

 

3:尿漏れケア用品と上手に付き合って快適な毎日を!

「尿漏れ」は若くて健康でも起こる。排泄習慣を見直そう

「尿漏れ」は高齢者だけのトラブルではありません。若くて健康でも、くしゃみや咳の拍子に少しだけ漏れてしまうという人は増加中。適切なケアを怠ると症状は進むばかりです。例えば、尿意がなくても念のため......とトイレに行く人は多いですが、尿を頻繁に出すことで膀胱が伸びる機会がなくなり、ますます尿をためられなくなります。むやみにトイレに行く習慣をなくし、膀胱にしっかり尿をためることを意識しましょう。(梅林さん)

もっと見る

認知症の可能性も。高齢者に多い「尿漏れ」の3つの原因

高齢者の「尿漏れ」には、認知症が隠されていることもあります。尿意を感じてから、用を足し、元いた場所に戻るという一連の行動ができなくなるのが「排泄障害」ですが、原因は主に3つ。トイレまで歩いたり便座に座ったりできない「運動機能低下」、トイレの場所や排尿したことを忘れる「認知機能低下」、排尿コントロールができなくなる「排泄機能低下」です。生活の質を保つためにも、排泄ケアに向き合いましょう。(梅林さん)

もっと見る

健康寿命を縮める「尿漏れ」。進化したケア用品で対策を

「尿漏れ」があっても、恥ずかしさや"大人用おむつ"への抵抗感から、対処しないという人は少なくありません。しかし、尿もれを気にして外出が減ることで足腰が弱くなったり、夜中に何度も起きて睡眠時間が不十分になるなど、健康寿命を縮めることに。最近の排泄ケア用品は、尿を外に漏らさない工夫やニオイ対策、サラッとしたつけ心地など、便利に快適に進化しています。上手に利用して、健康寿命をのばしましょう。(梅林さん)

もっと見る

何の対策もとらないケースが多い、男性の「尿漏れ」事情

男性は、「尿漏れ」のなかでも、尿道に残った尿が少量出てしまう"ちょいモレ"が起こりやすいといわれています。原因は加齢のほか、ストレスや運動不足、肥満など。夫のちょいモレに気づいている妻は意外に多いにも関わらず、ケア用品についての認知度の低さや、使用への抵抗感から、何の対策もしていない男性が6割にも上ります。まずはどんなケア用品があるかを知り、試しに使ってみるところから始めてみましょう。(梅林さん)

もっと見る

親子でも話しづらい「尿漏れ」ケアについての伝え方とは

親の気持ちやプライドを考えると話題にしにくい「尿漏れ」。例えば「最近自分も"ちょび漏れ"に困っていてケア用品を使っているが、快適で助かる。お母さんもどう?」というふうに、親の「尿漏れ」を指摘するのではなく、自分の経験として話題に出して歩み寄るという方法も。相手の尊厳を損なうことなく対策に向き合ってもらうためには、見て見ぬふりをせず、快適にケアする方法をさりげなく伝えるのがポイントです。(梅林さん)

もっと見る

「尿漏れ」ケア用品の種類と、段階に応じた上手な活用法

「尿漏れ」ケア用品は、尿漏れの症状と体の状態に応じて使い分けましょう。自分で歩けるようなら、「防水加工や消臭機能のある失禁パンツ」「軽い尿漏れ用パッド」「薄い形状の紙パンツタイプ」を症状の程度に応じて組み合わせます。介助で行動している場合は、「紙パンツ」と「紙パンツ専用の尿とりパッド」を。主に寝て過ごす場合は、「テープ止めタイプの紙おむつ」と「尿とりパッド」の組み合わせがおすすめです。(梅林さん)

もっと見る

骨盤底筋の緩みをサポートする「失禁対策ガードル」とは

「尿漏れ」は仕方のないことだからと放っておくと、生活の質は下がり、健康寿命も縮んでしまいます。そこでおすすめしたいのが「失禁対策ガードル」。緩んだ骨盤底筋を引き上げるよう吸水パッドの前後に薄型パワーネットを内蔵しているほか、姿勢の悪化や骨盤の傾きがぼうこうを圧迫することに着目し、骨盤の位置補整ができるよう、パワーネットを配置。上手に活用して、外出やスポーツを安心して楽しめる生活を手に入れましょう。

もっと見る
 
PAGE TOP