「くしゃみをすると尿がもれる」「頻繁にトイレに行きたくなる」など、尿トラブルは誰にでも起こることです。女性は男性に比べて尿道の長さが短く、また出産などで骨盤底筋が緩んだりするため、排尿のトラブルが起こりやすくなります。しかし「尿もれ」はデリケートな悩みのため、病院へ足を運ぶことをためらう人も。
そこで今回は、尿もれや頻尿などの尿トラブルの改善法を、よこすか女性泌尿器科・泌尿器科クリニック院長の奥井識仁先生と、セントソフィアクリニック院長の伊藤知華子先生のお二人に伺ってみました。
前の記事「お尻の筋力アップで「緩んだ骨盤底筋」が引き締まる!/尿もれ(4)」はこちら。
下半身全体の筋力アップで尿トラブルを改善!
下半身全体の筋肉を鍛えることで、膀胱へとつながる血管が太くなるとともに筋肉も大きくなり、骨盤底筋の力が強化されます。まずは、スクワットで、下半身全体の力を高めましょう。
基本のスクワット
(1) 肩幅に足を開いて立ちます。
(2) ゆっくりと腰を落とします。ひざを前に出さないように気をつけながら、お尻をまっすぐに落とすようにします。
(3) 立ち上がります。しっかりと頭から上がることで、下半身の筋肉をまんべんなく使うことができます。
寝たまま、テレビを見ながら...。いつでもできる骨盤底筋体操も
下半身全体の筋力を強化するスクワットと合わせて、骨盤底筋そのものを鍛える体操も行ってみましょう!
●寝たまま
※10回繰り返す
・あおむけでひざを立てた状態で、ゆっくりと膣を締める
・息を吸いながら、胃腸を体の上方へと持ち上げるようにおなかをへこませる
●立って
※10回繰り返す
・いすの背を両手でつかみ、ゆっくりと膣を締める
・体重はいすの背をつかんだ両腕にかける
●青竹踏んで
※1日2回、各2分行う
・尿を我慢しながら青竹を踏む
・足はつま先が浮くぐらい上げればOK
骨盤底筋体操を行うときは、膣を意識します。意識する方法は、2つあります。
(1) 膣に指を当ててみて、素早く締めたり、ゆっくり締めたりを繰り返します。
(2) (1)が難しい人は、お尻の穴に力を入れてお尻をキュッと締める感覚を意識します。
次の記事「レーザー治療もあるの!? 最新の「尿もれ」治療で不快トラブル解消/尿もれ(6)」は近日公開。
取材・文/笑(寳田真由美) イラスト/添田あき モデル/土谷麻