レーザー治療もあるの!? 最新の「尿もれ」治療で不快トラブル解消/尿もれ

pixta_36158311_S.jpg「くしゃみをすると尿がもれる」「頻繁にトイレに行きたくなる」など、尿トラブルは誰にでも起こることです。女性は男性に比べて尿道の長さが短く、また出産などで骨盤底筋が緩んだりするため、排尿のトラブルが起こりやすくなります。しかし「尿もれ」はデリケートな悩みのため、病院へ足を運ぶことをためらう人も。

そこで今回は、尿もれや頻尿などの尿トラブルの改善法を、よこすか女性泌尿器科・泌尿器科クリニック院長の奥井識仁先生と、セントソフィアクリニック院長の伊藤知華子先生のお二人に伺ってみました。

前の記事「基本のスクワットがお尻の筋力アップに効果的。 寝たままできる体操も♪/尿もれ(5)」はこちら。

 

症状が長引いたら病院へ。最新のレーザー治療も

尿トラブルの種類や症状によっては、体操などのセルフケアでは根本的な解決にならない場 合もあります。心配なときは一度、泌尿器科や婦人科を受診しましょう。その際は「尿失禁外来」や「尿失禁治療を行っているか」を目安に選ぶと確実です。
 
受診する場合、初診時には、問診や腹部超音波検査、尿検査などを行うのが一般的です。その上で、投薬や手術など、病状に合わせた治療を進めていきます。
「最近は、外来で20分程度でできるインティマレーザーを使った最新の治療もあります。 レーザーを当てながら骨盤底筋体操の指導を受けることもできるぐらい、痛みはもちろん、体への負担もありません」と、伊藤先生。

人によって尿トラブルの感じ方はさまざまです。最初は気にならなくても、放置することで いつのまにか重症になることも。気になる違和感を見過ごさず、医師に相談してみましょう。

 

尿トラブルの治療方法

「インティマレーザー」
●こんな症状に
・腹圧性尿失禁

・切迫性尿失禁

・膣の緩み(膣弛緩症・ちつしかんしょう)
膣壁が緩んだ状態で、入浴時にお風呂のお湯が膣へと入り、後からもれてくるといった症状が起こります。骨盤底筋に細かい傷がつき、伸びてしまって起こることが多いです。

・かゆみ、性交痛、頻尿(萎縮性膣炎)
膣壁が硬く、薄くなった状態です。更年期以降の女性や乳がんの治療後の人、女性ホルモンを抑える薬剤を使っている人などに起こりやすくなります。膣がヒリヒリする、かゆみ、性交時の出血や痛みなどの症状が現れます。

●治療法
膣の中にレーザーで熱を与えて、膣壁と尿道の中のコラーゲン組織の再生を促し、膣の中をふっくらと若返らせます。薄くなってしまった膣壁の厚みが増し、膣全体が引き締まり、尿道の機能低下も改善されます。

治療は局所麻酔スプレーを噴霧し、膣に器具を挿入。レーザーを膣内と膣口、尿道口の周囲に20分ほど照射します。数年たつと筋肉が弱るため、再度レーザーを照射します。

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関連記事:「腹圧性、切迫性、混合性...あなたの尿もれはどのタイプ?/尿もれ(2)」

 

「ペッサリー」

●こんな症状に
・骨盤臓器脱

●治療法
膀胱や直腸が落ちてくるのを抑える器具を膣の中に挿入する方法です。挿入してしまえば、違和感なく生活できますが、入れっぱなしにしておくと膣の中が傷つくことが多く、定期的に通院し、洗浄する必要があります。最近では、自分で着脱し洗浄する方法が推奨されています。

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「薬物療法」

●こんな症状に

・過活動膀胱
・かゆみ、性交痛、頻尿(萎縮性膣炎)
インティマレーザーの症状「かゆみ、性交痛、頻尿(萎縮性膣炎)」を参照。

   

●治療法
過活動膀胱は膀胱の異常な収縮を収める「抗コリン薬」が有効です。また、萎縮性膣炎には、女性ホルモン剤を内服したり、膣内に挿入して症状を和らげます。薬物療法は、症状を軽減する対症療法です。開始前に、今後の治療について医師によく確認しましょう。

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取材・文/笑(寳田真由美) イラスト/添田あき


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奥井識仁(おくい・ひさひと)先生

よこすか女性泌尿器科・泌尿器科クリニック院長。東京大学大学院医学系修了。ハーバード大学臨床留学、ブリガム&ウイメンズ病院で女性手術を学ぶ。専門は骨盤臓器脱。年間800件に及ぶ尿失禁手術を行う。


 

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伊藤知華子(いとう・ちかこ)先生

セントソフィアクリニック院長。名古屋第二赤十字病院産婦人科、成田病院勤務を経て、米国サウスカロライナ医科大学生殖遺伝学教室留学、2008年より現職。専門は婦人科。生殖医療専門医。

この記事は『毎日が発見』2018年7月号に掲載の情報です。

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