尿漏れは、骨盤の底にある骨盤底筋の緩みが関係しています。体の筋力は、年とともに低下し、動かさないと、手足の筋量も減っていきます。緩んだ骨盤底筋も、放置していると機能は落ちていきます。
早い段階で骨盤底筋を鍛えながら、尿トラブルの原因を解消することで、不快な尿漏れは改善できるそう。骨盤底筋を鍛えるトレーニングをご紹介します。
前の記事「尿漏れは「トレーニング」と「食生活」で治す!/尿漏れ解消(3)」はこちら。
【1】寝た姿勢で行う
あおむけに寝た状態で足を肩幅に開き、腰が反らないようにします。腰の下に手を入れて、腰と手の間に隙間がないのが正しい姿勢です。
おならを止める感じで肛門を締め、次に、尿を途中で止める感じで膣をキュッと締めると、骨盤底筋を前後に動かすことができます。5~10回の1セットを1日何度も行います。
【2】立った姿勢で行う
足を肩幅に開いて真っすぐな姿勢で立ち、肛門、尿道、膣をキュッと締めた後、それらを 引き込むような気持ちで上に持ち上げます。
持ち上げた状態で5秒間キープして緩めます。このときお尻や脚は動かさないように。5~ 10回の1セットを1日何度も行います。
◎ここがポイント!
姿勢に気を付けよう
腰が丸まった状態では、骨盤底筋と呼吸の連動がうまくいきません。正しい姿勢を意識して。
息を吐きながら
骨盤底筋の動きは呼吸と連動しているので、息を全て吐くと持ち上げることができます。
▼もっと鍛えたい人のために
ピフィラティス[骨盤底筋強化に特化したピラティス(※)]
※ピラティスとは、体の深層部を意識してリズミカルに小さく体を動かす運動のこと。
1.足を肩幅(骨盤臓器脱の症状がある人は腰幅程度)に開き、両足先は少しだけ外に向ける。ひざが足先と同じ方向に向くように、ゆっくりと3回腰を落とす。そのときなるべく、ひざがつま先よりも前に出ないように注意する。
2.3回目に腰を落としたら、そのままの状態で3秒間キープ。
3.その後「フッ、フッ、フッ」と3回息を吐きながら、腰を上下にバウンドさせる。 この弾むような動きがポイント。
1 〜 3 を朝晩各3回繰り返す。
取材・文/安達純子 イラスト/堀江篤史
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中村綾子(なかむら・りょうこ)先生
LUNA骨盤底トータルサホ゜ートクリニック院長。2007年横浜市立大学医学部卒業。みなと赤十字病院、横浜市立大学附属病院、藤沢市民病院、横浜保土ヶ谷中央病院勤務を経て2017年4月より現職。泌尿器疾患を数多く治療している。