7つの健康効果! 驚くほどのビタミンCを持つ「ゆず」の保存食特集【まとめ】

全国各地で栽培されている柑橘類の中で、最も寒さに強いのがゆずです。お手頃な値段でたくさん手に入るこの時期、ぜひ皮ごと加工して食卓を彩り、そして健康作りに役立ててください。皮、実ともにビタミンCが突出して豊富で、皮にはポリフェノールやリラックス効果のある香りの成分がたっぷりと含まれています。管理栄養士で料理研究家の村上祥子さんに「ゆずで作る保存食」について、教えていただきました。

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薬味に使うだけではもったいない!「ゆずの魅力」

●驚くほどのビタミンC
実だけでなく特に皮にもビタミンCを豊富に含んでいます。レモンより多く、柑橘類の中ではトップクラス。風邪や感染症予防に欠かせないビタミンCですが、今年はコロナの感染予防の観点からも免疫力アップが重要です。

●コラーゲンを作る
美肌作りに欠かせないのがビタミンCです。コラーゲンはたんぱく質から作られるのですが、ビタミンCと鉄が不足すると生成されません。コラーゲンは美肌だけでなく、丈夫な血管や筋肉作りのためにも欠かせません。

●ビタミンEと摂ると相乗効果
ビタミンCは活性酸素から体を守り、老化や動脈硬化を予防しますが、特にビタミンEとともに働くことで相乗効果があるとされています。悪玉コレステロールの酸化を抑えて心臓血管系の疾患を予防します。

●皮にも多い健康成分
ゆずの皮には香りの成分リモネンが豊富で、リラックス効果や血行を促進します。また、ポリフェノールの一つフラボノイドは毛細血管を強化。ルテインは網膜の色覚色素が酸化するのを防ぐ役割を果たしていると考えられています。

【選び方・保存方法】
傷がなく光沢があり、ごつごつした感じのものが良品。しっかり密封して冷凍保存がおすすめ。冷蔵する場合は香りが弱くなるので早めに使い切ります。

《保湿や美白に! ゆずの種化粧水》

ゆずの種はペクチンやオレイン酸、リノール酸など肌にうれしい成分を含んでいて、天然の化粧水ができます。ゆずの産地では昔から手作りされてきました。

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作り方
ゆずの種100g(乾燥なら10g)を日本酒300mlとともに清潔な乾いた瓶に入れる。ふたはしないで電子レンジ600Wで30秒加熱する。レンジ加熱すると早くぺクチンが酒に滲出する。ふたをして、常温で1週間おいたらできあがり。

※パッチテストを行ってから使用してください。

七つの健康効果

●動脈硬化を予防する
ゆずの皮のフラボノイド類は抗酸化作用が非常に強く、動脈硬化の一因となる活性酸素を除去し、血管をしなやかにします。

●血圧を正常化する
動脈硬化が改善されると血流がスムーズになります。また、酢は血管内の流れを良くして血管を拡張する作用があります。

●コレステロールや中性脂肪を減らす
ゆずは悪玉コレステロールの酸化を抑え、酢には体内の余分な脂質(コレステロール、中性脂肪など)を減らす働きがあります。

●ダイエットに役立つ
酢の酢酸が血中の余分な体脂肪の合成や蓄積を防ぐ働きがあり、さらに酢+砂糖は酢のこうした代謝を高める作用をより活発にします。

●疲労回復に役立つ
ゆずと酢に含まれるクエン酸は、疲れた体を回復させる作用を促進させます。

●美肌に役立つ
ビタミンCがコラーゲンの合成を促進し、酢からアミノ酸も摂取できるので肌のきめやハリ、潤いを保ちます。

●便秘を解消
酢は、善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌を増やすので腸内環境が改善され、便秘が解消。おなかの調子を整えるのに役立ちます。

生活習慣病が気になったら
「ゆずサワー」

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大さじ1あたり24kcal/塩分0g

材料(450ml瓶1本分)
ゆず...1個
氷砂糖...100g
酢...200ml
※氷砂糖は黒砂糖や上白糖、きび砂糖などでもよい。その場合は沈殿しやすいので、こまめにかき混ぜる。酢も穀物酢、米酢、玄米酢、黒酢、りんご酢などお好みのものでよい。

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作り方
① ゆずは湯をかけながら、表面をたわしでゴシゴシ洗い、キッチンペーパーで水分を完全に取り、1cm幅の輪切りにする。

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② 瓶に氷砂糖を入れ、ゆずを加え、酢を注ぐ。

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※保存容器は清潔で完全に乾いたものを使用する。

③ ラップはかけずに電子レンジ600Wで30秒加熱する

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④ 浮き上がり防止にラップをゆずに直にかぶせる。ふたをして常温で12時間おいたらできあがり。

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Memo
・常温で1年保存可能。
・ゆずは取り出さなくてもよい。

▶詳しい記事はこちら:生活習慣病が気になる人に。村上祥子さん流「ゆずサワー」のススメ


手作りゆずぽん酢
「柚香酢(ゆこうず)」
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材料(できあがり150ml分)
ゆずの搾り汁...大さじ2
みりん...大さじ2
しょうゆ...大さじ3
〈かつおだし〉
(A)水...大さじ4
(A)削りかつお...小1/2パック(2~3g)
※〈かつおだし〉を作っておく。耐熱容器にAを入れてラップをかけずに電子レンジ600Wで30秒加熱する。取り出して茶こしでこす。大さじ3を使用する。

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作り方
① 耐熱ボウルにかつおだし大さじ3とその他の材料を全て入れる。

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② ラップをかけず、電子レンジ600Wで30秒加熱する。取り出して保存瓶に入れ、冷めたらできあがり。

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Memo
・冷蔵で1カ月保存可能。
※保存容器は清潔で完全に乾いたものを使用する。

市販のものでは味わえない、香り豊かなぽん酢です。

一度作ると手放せないおいしさ。

おひたしや焼き魚にかければ減塩にも。

お鍋の季節は大活躍しそうです。

▶詳しい記事はこちら:「ゆずぽん酢」を作ってみませんか? 湯豆腐にもピッタリな「柚香酢」レシピ


冬の和食作りに便利
「ゆずみそ」

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大さじ1あたり41kcal/塩分1.6g

材料(できあがり200g分)
西京みそ...100g
砂糖...100g
ゆずの皮のすりおろし...1個分
ゆずの搾り汁...大さじ4

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作り方
① 耐熱ボウルに材料を全て入れ、泡立て器で混ぜる。

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② ふんわりとラップをかけ、電子レンジ600Wで2分加熱する。

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③ すぐに取り出して混ぜ、熱いうちにふた付き容器に移す。

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Memo
・冷蔵で6カ月保存可能。
※保存容器は清潔で完全に乾いたものを使用する。

ふろふき大根、みそおでん、田楽、野菜のあえものなど、冬の料理をおいしくしてくれます。

生のゆずを使うと爽やかな香りがさらに引き立ちます。

電子レンジ加熱なら練る必要はなし!

▶詳しい記事はこちら:練る必要なし! レンジで簡単「ゆずみそ」の作り方


人気のゆず調味料
「ゆずこしょう」

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小さじ1あたり3kcal/塩分0.1g

材料(できあがり100g分)
ゆずの皮(白いワタも付けて)...100g
※ゆずは二つに切って汁は搾る。
一味とうがらし...小さじ1/2
塩...小さじ1/2

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作り方
① 皮に残ったじょうのう(果肉が入っている袋)は除き、白いワタ付きの皮を2cmほどの乱切りにする。

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② フードプロセッサーに①を入れて滑らか になるまで回し、一味とうがらしと塩を加え、ペースト状になるまで回す。

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③量が少なく滑らかにならないときは、搾り汁小さじ2を加えて回す。滑らかになったらできあがり。

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Memo
・冷蔵で1年保存可能。
※保存容器は清潔で完全に乾いたものを使用する。

九州などゆずの産地の特産品が、いまでは全国区で人気の調味料に。

青ゆずと青とうがらしで作るものと、熟した黄ゆずと赤とうがらしで作るものがあります。

村上式ゆずこしょうは、旬の黄ゆずと一味とうがらしで作ります。

手作りはフレッシュさが魅力。

鍋やあえものだけでなく、そばやうどんといった麺類の引き立て役にもおすすめです。

▶詳しい記事はこちら:手作りのフレッシュさが魅力です。「ゆずこしょう」の作り方


香りもごちそうのひとつ
「ゆずドレッシング」

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大さじ1あたり39kcal/塩分1.0g

材料(できあがり90g分)
砂糖...小さじ1
塩...小さじ1
ゆずの搾り汁...大さじ2
水...大さじ1
エクストラバージンオリーブ油...大さじ1
サラダ油...大さじ1
こしょう...少々

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作り方
材料を全て瓶に入れてふたを閉め、シャカシャカとよく振って乳化させる。

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※保存容器は清潔で完全に乾いたものを使用する。

ゆずの香りがホッとするドレッシング。

和洋問わずどんな野菜とも相性が良いです。

砂糖を少々加えれば酸味がまろやかになりさらに食べやすさがアップ。

▶詳しい記事はこちら:和洋問わずどんな野菜にも。村上祥子さん流「ゆずドレッシング」の作り方


風邪予防におすすめ
「しょうがゆず茶」

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大さじ1あたり31kcal/塩分0g

材料(できあがり630g分)
ゆず...2個
しょうが...50g
砂糖...250g
※ゆずは二つに切って汁は搾る。

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作り方
① ゆずはへたと種を除き、じょうのうは付いたまま1個を十字に4等分に切る。しょうがはよく洗って水けを拭き、皮付きのまま2~3mm幅に切る。

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② ①をフードプロセッサーでフレーク状に刻み、砂糖を2回に分けて加え、その都度回してペースト状にする。

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③ 耐熱ボウルに移し、水200ml(分量外)を注ぐ。

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④ ふんわりとラップをかけ、電子レンジ600Wで7分加熱する。

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⑤ 取り出してよく混ぜ、ラップはかけずに電子レンジで4分加熱する。熱いうちに容器に詰める。

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Memo
・常温で1年保存可能。
・開封後は冷蔵保存する。
・カロリーダウンしたいときは、砂糖を100gにしてパルスイート50gを加える。

※保存容器は清潔で完全に乾いたものを使用する。

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そのまま湯や水で割って飲むのもよいが、熱湯50mlと甘酒大さじ1、牛乳大さじ2にしょうがゆず茶大さじ1を混ぜてもおいしい。

▶詳しい記事はこちら:牛乳&甘酒と混ぜて風邪予防♪ 村上祥子さん「しょうがゆず茶」の作り方


爽やかな酸味のゆずあん
「ゆずねり」

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大さじ1あたり51kcal/塩分0g

材料(できあがり400g分)
ゆずの皮(白いワタも付けて)...250g
※ゆずは二つに切って汁は搾る。
砂糖...250g
ゆずの搾り汁...50ml
※搾り汁が足りないときはレモン汁で補い50mlにする。

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作り方
① ゆずはへたと種を除き、じょうのうは付いたまま1個を十字に4等分に切る。

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② 耐熱ボウルに①を入れ、ラップをかけ、電子レンジ600Wで5分加熱する。

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③ ②をフードプロセッサーでフレーク状に刻み、砂糖と搾り汁を2回に分けて加え、その都度回してピューレ状にする。

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④ 耐熱ボウルに移し、ふんわりとラップをかけ、電子レンジで5分加熱する。

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⑤ ラップを外してさらに電子レンジで5分加熱し、ゼリー状になるまで煮つめる。熱いうちに容器に詰める。

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Memo
・常温で1年保存可能。
・開封後は冷蔵保存する。
※保存容器は清潔で完全に乾いたものを使用する。

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トーストやドーナツに塗ったり、ヨーグルトに加えたりジャムのように使えます。そのままお茶うけにしてもおいしい。

▶詳しい記事はこちら:トーストやドーナツにゆずの爽やかな酸味を。レンジで簡単♪「ゆずねり」の作り方

【まとめ読み】特集「ゆずで作る 保存食決定版!」記事リスト

取材・文/石井美佐 撮影/スタジオCOM(中野正景・江口 拓)

 

<教えてくれた人>

管理栄養士 料理研究家
村上祥子(むらかみ・さちこ)さん

福岡県生まれ。公立大学法人福岡女子大学国際文理学部・食・健康学科客員教授。同大学内「村上祥子料理研究資料文庫」では50万点の資料が一般公開されている。

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(村上祥子/女子栄養大学出版部)

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この記事は『毎日が発見』2020年12月号に掲載の情報です。
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