生活習慣病が気になる人に。村上祥子さん流「ゆずサワー」のススメ

全国各地で栽培されている柑橘類の中で、最も寒さに強いのがゆずです。お手頃値段でたくさん手に入るこの時期、ぜひ皮ごと加工して食卓を彩り、そして健康作りに役立ててください。皮、実ともにビタミンCが突出して豊富で、皮にはポリフェノールやリラックス効果のある香りの成分がたっぷりと含まれています。管理栄養士で料理研究家の村上祥子さんに「ゆずサワーの健康効果&作り方」を教えていただきました。

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ゆずサワー「7つの健康効果」

●動脈硬化を予防する
ゆずの皮のフラボノイド類は抗酸化作用が非常に強く、動脈硬化の一因となる活性酸素を除去し、血管をしなやかにします。

●血圧を正常化する
動脈硬化が改善されると血流がスムーズになります。また、酢は血管内の流れを良くして血管を拡張する作用があります。

●コレステロールや中性脂肪を減らす
ゆずは悪玉コレステロールの酸化を抑え、酢には体内の余分な脂質(コレステロール、中性脂肪など)を減らす働きがあります。

●ダイエットに役立つ
酢の酢酸が血中の余分な体脂肪の合成や蓄積を防ぐ働きがあり、さらに酢+砂糖は酢のこうした代謝を高める作用をより活発にします。

●疲労回復に役立つ
ゆずと酢に含まれるクエン酸は、疲れた体を回復させる作用を促進させます。

●美肌に役立つ
ビタミンCがコラーゲンの合成を促進し、酢からアミノ酸も摂取できるので肌のきめやハリ、潤いを保ちます。

●便秘を解消
酢は、善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌を増やすので腸内環境が改善され、便秘が解消。おなかの調子を整えるのに役立ちます。

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生活習慣病が気になったら
「ゆずサワー」

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大さじ1あたり24kcal/塩分0g

材料(450ml瓶1本分)
ゆず...1個
氷砂糖...100g
酢...200ml
※氷砂糖は黒砂糖や上白糖、きび砂糖などでもよい。その場合は沈殿しやすいので、こまめにかき混ぜる。酢も穀物酢、米酢、玄米酢、黒酢、りんご酢などお好みのものでよい。

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作り方
① ゆずは湯をかけながら、表面をたわしでゴシゴシ洗い、キッチンペーパーで水分を完全に取り、1cm幅の輪切りにする。

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② 瓶に氷砂糖を入れ、ゆずを加え、酢を注ぐ。

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※保存容器は清潔で完全に乾いたものを使用する。

③ ラップはかけずに電子レンジ600Wで30秒加熱する

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④ 浮き上がり防止にラップをゆずに直にかぶせる。ふたをして常温で12時間おいたらできあがり。

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【Memo】
・常温で1年保存可能。
・ゆずは取り出さなくてもよい。

ゆずサワー適量を水や湯、炭酸等で割って飲む。紅茶に加えてもおいしい。

【まとめ読み】特集「ゆずで作る 保存食決定版!」記事リスト

取材・文/石井美佐 撮影/スタジオCOM(中野正景・江口 拓)

 

<教えてくれた人>

管理栄養士 料理研究家
村上祥子(むらかみ・さちこ)さん

福岡県生まれ。公立大学法人福岡女子大学国際文理学部・食・健康学科客員教授。同大学内「村上祥子料理研究資料文庫」では50万点の資料が一般公開されている。

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『村上祥子のシニア料理教室』

(村上祥子/女子栄養大学出版部)

1,300円+税

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この記事は『毎日が発見』2020年12月号に掲載の情報です。
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