【本作を第1回から読む】性欲減退でセックスレス、喧嘩で包丁が...女性50代前後、男性60代以降は、更年期障害の疑いも
『性ホルモンで乗り越える男と女の更年期 知っておきたい驚異のテストステロンパワー』 (関口由紀/産業編集センター)第2回【全5回】
年齢とともにコントロールできない不調に陥りはじめたら更年期かも? 「女性医療クリニックLUNAグループ」理事長の関口由紀さんは、減少すると更年期症状を引き起こすと言われる男性ホルモン「テストステロン」に注目。『性ホルモンで乗り越える男と女の更年期 知っておきたい驚異のテストステロンパワー』は、生きる活力ともなる「テストステロン」の知られざる可能性を詳しく解説した1冊。女性も男性も、更年期を乗り越えて、元気に生きるヒントが満載です!
※本記事は関口由紀著の書籍『性ホルモンで乗り越える男と女の更年期 知っておきたい驚異のテストステロンパワー』(産業編集センター)から一部抜粋・編集しました。
男と女の更年期を知ってほしい!
「更年期」は、閉経という女性ホルモンがガクっと下がる節目を迎える女性だけものというイメージがかつてはありました。しかし、男性でもテストステロンが加齢によって低下することで更年期障害になりうることも今は知られるようになり、その数は6人に1人とも言われています。
また、若い方でも強いストレスによりテストステロンが下がると、早い人は30代から訪れることもあります。他にも、肥満やうつ、がん治療などもテストステロン値が下がる要因です。
テストステロンは男を創りあげる男性ホルモンの主役ですが、加齢はもちろん年齢を
問わずストレスによって減少すると、全身の倦怠感、性欲低下、気力の低下など、いわ
ゆる「男性更年期障害」と呼ばれる症状が出てきます。
1979年、「男にも更年期がある」と「男性医学の父」熊本悦明先生(以下、熊ちゃん先生)が講演した時には、キワモノ扱いされたそうですが、当時は誰しもが性ホルモンについてあまり興味がありませんでしたから、致し方ありません。それにテストステロンは、スポーツ競技で筋力を増やすために用いるドーピングのイメージが強くあり、特に日本では悪者扱いされ続けてきました。それでも熊ちゃん先生は、「若々しさや体力、気力を充実させるテストステロン補充療法は重要だ」と研究を続け、多くの患者さんを治療し、元気をサポートしてきました。そして自らも70代から92歳で天寿を全うするまで、生涯テストステロンを打ち続けていたのです! その結果、最後まで認知機能テストは満点で合格。生活習慣病も特にありませんでした。