自分でわかる。性ホルモン低下のシグナル
ここまでは、客観的な立場での、更年期チェックポイントを紹介しました。いかんせんホルモンは目には見えないのがやっかいなのです。
「近ごろパワーが落ちた」、「やる気がどうしても出ない」、「メンタルが不安定でコン
トロールできない」、と本人がモヤモヤしていても、周囲からは漠然と「年のせい」、「忙
しいから」とスルーされてきたのです。特に、生理も閉経もない男性は「更年期? ありえない」と、失笑された方もいるかもしれませんが、これを機に男女の性ホルモンについて知識を持っていただけるとうれしいです。
ここでは、自己チェックを紹介します。女性がエストロゲン、男性がテストステロン
減少を自覚するのはどんな時でしょう。
ご自分が更年期障害かどうかのチェックシートをつくってみました。目安としてご活
用ください。
■男女
- 仕事や人間関係に強いストレスを感じている
- 不規則な生活で寝る時間や食事時間が乱れがち
- 体調がすぐれず、気持ちが上がらない
- 寝つきが悪い、睡眠が浅いと感じる、寝汗をかく
- いきなり不安や寂しさを感じることがある
- ほてり、のぼせ、多汗がある
■女性
- 肌荒れ、乾燥が気になる
- 全身のさまざまな場所にも乾燥注意報が発令
- 肌や髪のコンディションが整いにくくなった
- 抜け毛、薄毛が気になる
- 全身がだるい、痛みがある
- 気持ちがふさぐ
- トイレが近い
- やる気がまったくでない
- 性欲が起きない、生きる意欲までもが低下
■男性
- 最近、ヒゲの伸びが遅くなった
- 性欲や勃起力が減退したと感じる
- 最近「朝立ち」がめったにない
これらのうち、2つ3つ当てはまったら要注意。男性の項目はすべて、テストステロン低下による『男性更年期障害』症状なので、男性ホルモンの専門知識を有する医療機関を受診してほしいです。最後の2と3は、パートナーの方では察知できるかはわかりませんが、この2つがテストステロン低下を疑う重要ポイントになります。
熊ちゃん先生がよく言っていましたが、こういった質問表の何点以上というのはナンセンス。どういう症状に問題を抱えているかが重要になります。