「小太り」は実は長生きできる体型だった! 「ポッコリお腹」が気になるなら、どうすれば?

肥満の大敵、内臓脂肪は皮下脂肪よりも落としやすい

多くの人が邪魔モノ扱いにしそうな「体脂肪」。ひとくちに脂肪といっても、体脂肪と呼ばれるものには「皮下脂肪」と「内臓脂肪」の2種類があります。

皮下脂肪はその名のとおり、皮膚のすぐ下につく脂肪で、下腹部や太もも、お尻のまわりなど指でつまむことができます。

一方、内臓脂肪は、お腹の中の小腸を包み支えている腸間膜や内臓のまわりにつく脂肪。いわゆるポッコリお腹の原因となるのが内臓脂肪で、ウエストの周囲が男性85cm以上、女性90cm以上であれば内臓脂肪が蓄積していると判断されるのが一般的です。

内臓脂肪は直接見ることができず、「ついちゃうとなんだか厄介......」と感じがちだと思います。もちろん、内臓脂肪は蓄積するとさまざまな代謝異常を引き起こし、糖尿病や高血圧、脳梗塞といった生活習慣病を引き起こしやすくなるため要注意です。

ただし、内臓脂肪は皮下脂肪よりも「落としやすい脂肪」であることが近年わかってきました。つまりは食習慣と運動習慣を見直すことで、短期間で落とすことが可能です。

具体的には、糖質や脂質を適度に減らし、タンパク質・オメガ3系脂肪酸・食物繊維の摂取を増やす食事にしていくこと。そして脂肪燃焼に効果的な有酸素運動を習慣にすることです。ウォーキングや軽いジョギング、水泳などで軽度~中度の負荷をかけて体を動かすことで、内臓脂肪が消費されていきます。

見た目はそれほど太っていなくても、お腹だけがポッコリ出ている人は内臓脂肪が溜まっている人の典型的な体型です。ぜひ注意してください。

 

監修:川嶋 朗(かわしま・あきら)
神奈川歯科大学大学院統合医療学講座特任教授
総合内科専門医・医学博士

1957年、東京生まれ。北海道大学医学部卒業後、東京女子医科大学入局。東京女子医科大学大学院、ハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院、東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック所長、東京有明医療大学保健医療学部鍼灸学科教授・東洋医学研究所付属クリニック自然医療部門医師を経て現職に。日本初の高等教育機関による統合医療教育を設立。漢方をはじめとするさまざまな代替・伝統医療を取り入れ、西洋医学と統合した医療を手がけている。西洋医学の専門は腎臓病、膠原病、高血圧など。統合医療SDM クリニック院長。

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※本記事は川嶋朗 (監修)著の書籍『知らないと怖ろしいカラダの新常識100』(アチーブメント出版)から一部抜粋・編集しました。

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