出口で起きている事件の真相
出口の便秘なのに「腸活」している!
一般に、3日以上排便がないと「便秘」と判断されます。すると、真面目な人は何とか解消しようと、食物繊維の豊富な野菜を食べたり、善玉菌を増やすためにヨーグルトや発酵食品を摂ったり、運動をしたりして便秘解消を図る努力をします。
こうした「便秘に効果がある」といわれる行動は、便が腸に停滞している場合は一定の効果があるでしょう。しかし、便が直腸や肛門に停滞している場合は別問題です。腸活して一生懸命よい便をつくっても、出口で渋滞しているので、その渋滞を解決しないかぎり、便秘がますます悪化していくことになるのです。
出口の便秘なのに洗浄してなかったことに
毎日排便があるのに、最初が出にくい、出始めの便が硬いという人がいます。また、排便のたびに、スッキリ出し切った感を得られず、温水洗浄便座で洗うことを習慣にしている人も多いのではないでしょうか。そういう人はだいたい、排泄後に直腸や肛門に便が残っています。そう、出口の便秘です。
この出し切れなかった便は、直腸にとどまるうちに水分が吸収されて硬くなり、コロコロ便となって、便の出口渋滞を引き起こします。そして便から発生したガスが充満すると、おなかの張りや臭いおならの原因となっていくのです。
「出口の便秘」の排便サイクル
排便後は、「おなか」も「出口」も空っぽになっているのが基本。しかし、自分では気づかないうちに、出口に便が残っている。
(1)排泄力の低下などから便を出し切れず、排泄後も出口に便が残る「出口の便秘」の状態。
(2)残った便は翌日にもち越しとなる。同時に、時間とともに水分が再吸収されて硬くなる。
(3)出口に便が残っていることでガスがたまり、おなかが張る。
(4)出口に硬い便があるため次の排便で痛みを感じたり、肛門を傷つけて出血したりするようになる。
出口の便秘チェックシート
以下のチェック表で、あてはまる項目にチェックを。1つでもあてはまるものがあれば、要注意。3つ以上だと、かなり危ない状態。5つ以上の人は間違いなく「出口の便秘」です。
□ 排便を我慢することが多い
□ 出始めの便が硬い
□ 1日に何度も出る
□ 温水洗浄便座を愛用している
□ おなかがよく張る
□ おならがよく出る。臭い
□ コロコロ便のことが多い
□ おしりを拭く回数が多い
□ 排便は週に3回以下
□ 下着に便や便汁がついていることがある
□ 排便してもスッキリした感じにならない=残便感がある
□ ときどき、肛門が切れて血が出る
□ 便秘と下痢をくり返している
□ 下剤を飲んでも便秘が治らない
□ 腸活しても便秘が治らない