「大食い」と「小食」それぞれに潜むリスクは? 40代医者兼芸人が教える、食事量と身体の関係

大食いのデメリットとしては、まず消化器系への負担があります。

大量の食べ物を短時間で摂取することは、胃や腸を過度に拡張させるだけでなく、消化不良や胃痛、胃酸逆流などを引き起こす場合もあります。ほかにも、血糖値や脂質の急な上昇を引き起こすことで、動脈硬化など様々な生活習慣病のリスクが上がってしまいます。大食い動画と同じ類いの「激辛チャレンジ」もまた、心拍数や血圧が上昇し、心臓に負担がかかります。

小食にもリスクはある

一方で、少食についても触れておきたいと思います。

胃が小さく、物理的に食べ物を受け付けない人。そもそも食に対してあまり興味がない人。そして痩せたい人。さまざまな方がいらっしゃるかと思いますが、少食のデメリットとして挙げられるのは、栄養不足、エネルギー不足、体重・筋肉量減少、免疫機能の低下、骨密度の低下、月経不順、精神的健康、低血糖など。

そして少食かつ運動不足の人の場合、肥満の人と同様に2型糖尿病のリスクが高いことも研究結果でわかっています。つまり「痩せていれば健康」とも言い切れないのです。

余談ですが、大食い企画で僕がオススメしたい芸人は、レインボーのジャンボたかお。「レインボー ジャンボたかおの食うチャンネル」というYouTubeチャンネルを開設していて、中でもぜひ見ていただきたいのが、「実家飯」。文字通り、ジャンボが実家でお母様の料理をひたすら食べるという動画。息子のために次から次へとおかずを振る舞うお母様。「うちのエビチリはどこに出しても恥ずかしくない! マジうまい!」と言い切る息子のジャンボ。ひたすらモグモグ食べるだけで笑いこそありませんが(一周回ってそれが逆に面白い)、料理以上に味わい深い2人の親子愛に、見ているほうがおなかいっぱいになります。

笑いの処方せん

〝観る将〟のように大食いも〝観る〟だけにしましょう!これからは〝観る食〟の時代でシュッ!

 

しゅんしゅんクリニックP
1983年7月2日生まれ。群馬県前橋市出身。吉本興業所属のお笑い芸人兼医師。アイドルグループ「吉本坂46」メンバー。2008年、群馬大学医学部医学科卒業。NSC東京校16期卒業後、2011年に漫才コンビ「フレミング」を結成して舞台を中心に活動するも2016年に解散。ピン芸人に転向後、医者あるあるの歌&ダンスネタ「ヘイヘイドクター」が注目を集めてブレイク。以降、テレビや舞台、YouTubeをはじめ、学園祭や医学系学会にも多数出演するなど、幅広い活動を行っている。史上最高齢で神保町よしもと漫才劇場の所属芸人となったおばあちゃんとの漫才ユニット「医者とおばあちゃん」としても活動中。


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※本記事はしゅんしゅんクリニックP著の書籍『40歳を過ぎるとなぜ健康の話ばかりしてしまうのか?』(ヨシモトブックス:発行)から一部抜粋・編集しました。
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