寿命が縮まるサインかも!?「夜3回以上トイレに起きる人は死亡率が2倍」の衝撃結果を泌尿器科医が解説

【本作を第1回から読む】男性40歳、女性50歳くらいから「おしっこの悩み」が本格化!? 加齢でトイレが近くなる意外な理由

『尿で寿命は決まる 泌尿器の名医が教える 腎臓・膀胱 最高の強化法』 (堀江重郎/SBクリエイティブ)第3回【全7回】

頻尿、残尿感、尿失禁など尿にまつわる悩みを抱えていても、年のせいだからと軽視していませんか? じつは「寿命が縮まるサイン」の表れかもしれません。泌尿器科の名医・堀江重郎先生による『尿で寿命は決まる 泌尿器の名医が教える 腎臓・膀胱 最高の強化法』は、尿と病気の因果関係をわかりやすく解説しています。尿トラブルは、対処可能なものが多いのも事実! 今すぐ取り入れられる予防法を実践して、クオリティ・オブ・ライフを上げていきましょう!!

※本記事は堀江重郎著の書籍『尿で寿命は決まる 泌尿器の名医が教える 腎臓・膀胱 最高の強化法』(SBクリエイティブ)から一部抜粋・編集しました。


「夜、3回以上、おしっこで起きる人」は長生きできない?

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細胞の「サビ」と「コゲ」が万病のもと

高齢者の集団を6年間にわたり調査したところ、「夜間に3回以上、トイレに起きる人は、2回以下の人の2倍も死亡率が高い」――スウェーデンで行われたある調査で、こんな衝撃的なデータが示されました。

これは、夜間頻尿そのものが寿命を縮めているということではありません。重要なのは、寿命を縮めるような病気になると、1つの症状として夜間頻尿が起こる場合が多いということです。つまり夜間頻尿は、寿命を縮める病気にかかっているサインかもしれないのです。

なぜそういえるのか、これから病気の原因も解説しつつ、説明していきましょう。

病気の原因は、細胞の「サビ」と「コゲ」の2つに集約されます。

サビは、体内でエネルギー代謝が行われるたびに生まれる活性酸素をからだが処理し切れなくなることで、細胞が「酸化」することです。

コゲは、体内で余った糖がタンパク質と結びつくことで起こります。糖と合体したタンパク質は体温で温められ、まるでホットケーキが焦げるようにしてAGEsという老化物質に変化し、細胞を「糖化」させてしまうのです。

サビもコゲも、細胞の新陳代謝や本来の機能を損なわせるため、動脈硬化、心臓病から糖尿病や腎臓病、認知症、がんまで、あらゆる生活習慣病や、そこから引き起こされる病気にかかりやすくなります。

 

堀江重郎
泌尿器科医、医学博士。1960年生まれ。日米の医師免許を取得し、米国で腎臓学の研鑽を積む。2003年帝京大学医学部主任教授、2012年より順天堂大学大学院医学研究科泌尿器科学主任教授。順天堂医院泌尿器科長。腎臓病・ロボット手術の世界的リーダーであり、科学的なアプローチによるアンチエイジングに詳しい。日本抗加齢協会理事長、日本メンズヘルス医学会理事長。

※本記事は堀江重郎著の書籍『尿で寿命は決まる 泌尿器の名医が教える 腎臓・膀胱 最高の強化法』(SBクリエイティブ)から一部抜粋・編集しました。
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