<この体験記を書いた人>
ペンネーム:柊子
性別:女
年齢:53
プロフィール:おとなしいけれど保守的思考でやや頑固な夫と、まだまだ手がかかる娘、息子の4人家族。
2020~2021年の年末年始は、久しぶりに自宅でゆっくり過ごせたお正月でした。
15年前、2005年に結婚してからお正月はずっと夫の実家で過ごしてきた我が家。
夫の実家は関西某県にあり、私たちの住まいからは電車で半日かかるため、義両親に会うのもほぼお正月だけなのだからと、私も泊まりがけの帰省をずっと頑張ってきました。
長い独身時代を実家で過ごしてきた私にとって、義実家で過ごすお正月は次々と沸き起こる違和感との闘いでした。
夫には兄と妹がいるのですが、私たちに子供が生まれるまでは、夫や妹、そして義妹の子供が最優先。
嫁の立場は低く、ごちそうはまず孫へとふるまわれ、ワーワーとした騒動の中夕食は9時頃になってしまうことも珍しくありません。
紅白歌合戦もろくに見られず、お風呂は最後。
年が替わる時刻は残り湯に浸かっていたなんてこともありました。
とはいえ、そのうちお風呂は早くに入れてくれるようになったり、私にもお年玉をくれたりと、気を遣ってくれていることも感じます。
いろいろと見聞きする話の中にはもっと強烈な体験をしている方もいたので、あまり不平不満を感じてもしょうがないかなという気持ちになっていました。
それでも、私が一番嫌だと感じていたことはお風呂や食事や紅白よりも、初詣でした。
全員で初詣へ行きそこで集合写真を撮るのですが、必ず私が撮影役になるよう促されるのです。
もちろん誰が撮るかといえば私かなとは思うのですが(次は義妹の夫)、自分から撮りましょうと言う気にもなれず、いつも言われるまで知らんぷりしていました。
他にも神殿の前で柏手を打てば、私が夫より強くパンパン! と手を打ったことをやんわり注意されたことも。
これは私にはない感覚だったため、とても驚きました。
しかし考えてみれば、義母は昭和ひとケタ生まれの夫(義父)よりずっと若く、ものごとを自分の望む方向へもっていくべく夫に仕え、その機嫌をとることでやってきた人なのだと納得。
なによりやはり昔の人だし、男性をたてる、嫁や女性は下という封建的社会、封建的風土に生きてきたのです。
だから嫁いびりの悪気があるわけではなく、ごく自然な所作なのだと思い至りました(少しはいびり気分があったのかもしれませんが...)。
そして迎えた2020年の年末。
今まではスーツケースに着替え類を詰めて新幹線に乗り込めば、あとは義実家でお手伝いさんをやっているだけでした。
しかし今回は自分が一家の主婦としてお正月を迎える準備をしなくてはなりません。
大晦日はスーパーの混雑ぶりや食品の値段の高いことに驚きつつも、どっさり買い物をして帰宅。
おせちは頼んでしまいましたが、自分でも少し作って、でもうまくできなかったりとなにかと大変。
子供も夫もあまり手伝ってくれません。
帰省していたほうがかえって楽だったのでは...との思いも頭をよぎりつつ、ゆっくり家で紅白を見るのは最高!
「それがうれしいの?」
なんて思う方もいるかもしれませんが、長年紅白をゆっくり見られなかったので紅白にこだわっています!
私は出産が遅く周囲のママ友は自分よりかなり若いせいか、私のようなお姑さんをもつ人があまりいません。
話をすると驚かれるのですが、やっぱり私って今までかわいそうだったのかな...。
2021年の年末はまた帰省するのか? でも今回は快適に過ごせてほんとよかった! と思う2021年のお正月でした。
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