こんにちは山田あしゅらです。
『13番さんのあな―介護家庭の日常―』というブログで義両親の介護の様子を嫁の目線で綴り始めて10年以上が経ちました。義両親と同居しながら介護をしていた当時のことを思い出しながら書いています。
前回の記事:反発し合う夫と義父。介護にノータッチだった夫に義父のお世話をお願いしたら...!?
秋風が吹きはじめたある日曜日の朝のことでした。朝ごはんの時間になっても義父母たちがなかなか下りて来ません。
(当時はまだ義父母の部屋は2階にありました。)
心配になって階段下まで行くと義父が私を大声で呼ぶ声が聞こえます。
嫌な予感をいだきつつ2階へ急ぐと
義母がソファーに寄り掛かった格好でもがいているではありませんか。
どうやら立ち上がることが出来なくなってしまったようです。
前夜は普段通りに2階に上がって行ったはずなのに・・・。
介助して立たせようとするのですが
なかなか上手く立てません
そばで騒いでいる義父は全く役には立たないし。
2階の騒ぎを聞きつけて救援にきた夫にも手伝ってもらったものの、やっぱり立ち上がることが出来ませんでした。
その時、ふと思いつき、階下にある低い椅子を夫に取って来てもらい、それを義母のおしりの下にあてがって滑らせるように座らせました。
あとは前から支えてゆっくりと立たせます。
地面から数センチお尻を浮かすことが出来れば、あとは前かがみにすると割と楽に立つことが出来るのです。
それにしてもこんな風に義母が立てなくなったのは初めてです。
その上義母の異常は立てないことだけではありませんでした。
立てずにもがいている時から気付いていたのですが大便も出てしまっている様子。
椅子から立ち上がることは出来ましたが、歩き方も足が前に出ない超小刻みな歩き方になっており、部屋のすぐ前にあるトイレへ行くにもいつもの倍以上時間がかかりました。
下着を下ろして便座に座らせるのも一苦労です。
普段はこういった場合お風呂でおしりを洗っているのですが、ここは2階。
この状態では階段を下りることは難しいでしょう。
しかし、汚れたおしりを何とかしなければ被害は拡大。義母のおしりもかぶれてしまいます。
仕方がないので狭いトイレの中、おしり洗浄と格闘することになりました。
何とかおしりもきれいになり、着替えを済ますことまでは出来ましたが、今度は義母を1階に下ろさなくてはなりません。
身体が不自由になった義父と認知症の義母の居室を2階のままにしておくのはいかがなものか?
これを読まれている方の多くはそう思われるかも知れません。
以前も記事にしましたが...
義父の意向だけでなく
完全同居の私たち子世帯にとっても、義父母の『2階居室』は自分たちの『居場所確保』には必要不可欠な存在でした。
この微妙なバランスをなかなか崩せず
そうは思いながら
出来なかったというのが正直なところです。
介護の局面はいきなり変化することが少なくないのですが、先が見えないだけに事が起きてからオタオタすることも少なくありません。
今回もまさにその通りの展開でした。
義母を1階へ下ろす作業は難航し、おしりでズッていく要領でちょっとずつ下へ。
14段ほどの階段を
2、30分くらいかかって
やっと1階に下りることができました。
続きます。
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