歩けば心身と脳が元気になる! 効果がさらに上がる8つの習慣【呼吸器内科の大谷義夫先生】

歩く効果がさらに上がる8つの習慣

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(1)朝食は「納豆+バナナ」
大豆に含まれるトリプトファンと、バナナに含まれるビタミンB6は体内で幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」に加工され、朝食で摂ると気分よく歩けます。つぶしたバナナ1本と、タレなしの納豆1パックを混ぜてのせた納豆バナナトーストがおすすめ。

(2)「朝」歩く
朝、太陽光を浴びると、体内時計のズレがリセットされ、自律神経が整います。また、朝の光はセロトニンの分泌も促進。脳を目覚めさせ、夜はよく眠れるように。納豆とバナナの朝食後、太陽光を30分浴びながら歩くと効果的です。

(3)「空気のいい通り」を歩く
実験では、空気がきれいな公園を歩くと、交通量が多い繁華街を歩くより肺機能が高まり、血圧が下がり、自律神経が整うことが分かっています。近隣でよいので、公園を抜ける道や遊歩道などを選んで歩いてみましょう。

(4)できれば「誰かと」歩く
アメリカの研究によると、誰かと一緒に歩くと、1人で歩くより歩行速度は遅くなりますが、歩く頻度が増えたり、さまざまな人とのコミュニケーション機会が増加するなど、重要なメリットがあるそうです。友人やパートナーの他、愛犬と歩くのも良い習慣です。

(5)「ゆっくり」長く続ける

「速く歩く必要はありません」と、大谷先生。「歩行速度が遅い人は、高血圧でも死亡リスクは上がらない」という研究結果もあります。大人世代は、特に血管の負担や血圧を考慮すると、むしろ「ゆっくり歩き」で1万歩を目指し、継続することが大切です。

(6)「食後」に歩く
食後に血糖値が乱高下し、急激な眠気やだるさなどを引き起こす「血糖値スパイク」。これを避けるには、食べたらくつろぐ時間を減らして歩くこと。余分な糖が消費され、血糖値の急上昇を防げます。

(7)階段は「下る」
階段は「上り」より「下り」の方が体に効果的。例えば、ある12週間の調査では、ひざを伸ばす筋肉量は「上り」より「下り」の方が2倍以上増え、心拍数や収縮期血圧(上の血圧)、血糖値、中性脂肪などの数値も下がりました。ただし、階段を下るときは、転倒に十分注意を。

(8)歩く30分前に「コーヒー」を飲む
カフェインには脂肪燃焼効果があります。スペインの研究では、カフェイン水を飲んで30分後に有酸素運動を行うと、水を飲んだときに比べ、最大脂肪酸化率(脂肪が燃えた割合)が午前は10.7%、午後は29%上昇。コーヒーを飲んでひと息ついたら歩き始めましょう。

歩くときのお供には「水」を
通常の水分補給は水で十分です。汗を大量にかいたり、脱水状態を感じたときはイオン飲料を飲むことも必要ですが、市販品は糖分が多いので飲み過ぎに注意。脱水症状になったら、簡単に作れる経口補水液がおすすめです。

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構成・取材・文/岡田知子(BLOOM) 撮影/木下大造 モデル/永谷佳奈(オフィス美江) イラスト/原田マサミ

 

<教えてくれた人>

池袋大谷クリニック 院長
大谷義夫(おおたに・よしお)先生

群馬大学医学部卒業。東京医科歯科大学呼吸器内科医局長、アメリカ・ミシガン大学留学などを経て、2009年より現職。国内屈指の呼吸器内科のスペシャリストとして、メディアなどで情報を発信している。著書も多数。

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