60代以上は要注意! 運動しすぎて老化が進むことも。和田秀樹先生が寝たきり防止のため鍛える筋肉は?

【本作を第1回から読む】今の60代は無数の仕事から「選べる」立場! 精神科医・和田秀樹先生による「幸せな再就職」のすすめ

『60歳からは、「これ」しかやらない 老後不安がたちまち消える「我慢しない生き方」』 (和田秀樹/PHP研究所)第7回【全8回】

「孤独」「健康」「金(お金)」...老後不安の「3K」を抱えていませんか?「60歳からは、好き放題に生きていい。」を提唱するのは、高齢者専門の精神科医として延べ6000人を診てきた和田秀樹先生。『60歳からは、「これ」しかやらない 老後不安がたちまち消える「我慢しない生き方」』は、老後に対する不安を払拭できる指南書です。60代からは、むしろ「チャンス」。考え方を180度チェンジして、人生を謳歌しましょう!

※本記事は和田秀樹著の書籍『60歳からは、「これ」しかやらない 老後不安がたちまち消える「我慢しない生き方」』(PHP研究所)から一部抜粋・編集しました。


運動や筋トレは下半身を優先的に

60代以上は要注意! 運動しすぎて老化が進むことも。和田秀樹先生が寝たきり防止のため鍛える筋肉は? 60歳からは、「これ」しかやらない 老後不安がたちまち消える「我慢しない生き方」_記事07アイキャッチ.jpg

体力が衰えないように、60歳からは運動や筋トレをしたほうがいいのか?やるなら、どんな運動を、どのくらいするのがいいのか?

楽にできない運動はしないほうがいい

体の組織はすべて、使わなければ機能しなくなるものです。頭も、使わなくなったら認知症になりやすくなります。

なかでも、使わないとどんどん衰えるのが脚です。しかも、使わなかったときの衰え方は、歳を重ねるほど激しくなります。

たとえば20代なら、スキーで脚を骨折して、1か月間、完全に動かさない生活をしたとしても、骨がつながればすぐに歩けるようになります。しかし、高齢の入院患者が病気で1か月ほど寝て過ごしていると、その病気が治って退院しても、歩けなくなっているということがよく起こります。そうした例があまりに多いので、高齢者の入院時には、治療とセットで入院中のリハビリを行うべきではないかと、私は思っています。

ですから、筋肉が衰えないように、運動や筋トレをするのはいいことです。とはいえ、60歳を過ぎたら、やりすぎに注意しましょう。まったく運動しないのは問題ですが、無理をしないことが大切です。

過剰な運動は体の酸化を加速させます。ランニングなど、負担の大きい有酸素運動を行うと、活性酸素が大量発生し、細胞が傷付く恐れがあります。運動すると若返るイメージがありますが、この場合、逆に老化が進みます。

筋トレに代表される無酸素運動も、負担が大きすぎると、筋肉の損傷や怪我の原因になるので注意が必要です。

適度な運動は、体力や筋肉量によって、一人ひとり違います。ですから、「つらくないか」「楽にできるか」「楽しいか」を基準にしましょう。

ジムで筋トレをするのが好きなら続ければいいですし、すぐ疲れる人なら散歩でも十分です。

 

和田秀樹
精神科医。1960年、大阪府生まれ。1985年に東京大学医学部卒業後、東京大学医学部附属病院、国立水戸病院、浴風会病院精神科、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローなどを経て、現在、立命館大学生命科学部特任教授。映画監督としても活躍している。1987年のベストセラー『受験は要領』以降、精神医学・心理学・受験関連の著書多。近著に『老いの品格』『頭がいい人、悪い人の健康法』(ともにPHP新書)、『50歳からの「脳のトリセツ」』(PHPビジネス新書)、『60歳からはやりたい放題』『60歳からはやりたい放題[実践編]』(ともに扶桑社新書)などがある。

※本記事は和田秀樹著の書籍『60歳からは、「これ」しかやらない 老後不安がたちまち消える「我慢しない生き方」』(PHP研究所)から一部抜粋・編集しました。
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