ものが捨てられないシニア世代でも、半分捨てられるようになる!? そんな方法を考案したのは整理収納アドバイザーの阿部静子さん。「1日5分1スペース」「ソファにはものを置かない」などのルールを守るだけでリバウンドしないと大人気です。今回は阿部さんのメソッドをまとめた著書『ハンカチは5枚あればいい』(すばる舎)から、「スペース別の片付けポイント」の一部をご紹介します。
【前回】玄関、どうすれば片づく? まずは「ワクワクしない靴」を捨ててみて/ハンカチは5枚あればいい
【最初から読む】これでリバウンドなし! 家の片づけ重要なのは「順番」
洋服を手放す目安は買ってから「3年・5年・10年」
みなさんが一番悩まれているクローゼットの片づけです。
私の講座に参加するシニアの方も、「クローゼットは洋服でいっぱいです」「洋服を減らしたいと思うけどなかなかできません」と口々におっしゃいます。
収納をする前に、まずはものを減らすことが大切です。
クローゼットも同様で、たくさんの洋服を収納するよりも、少ない洋服を収納するほうがずっと簡単で、高度なテクニックがいらないからです。
そこでここでは、洋服を手放せるようになるコツをお伝えします。
「何度も洋服を減らそうと思ったけど、どうしても減らせなかった」という方も、ぜひ阿部流のコツを試してみてください。
必ず洋服を減らせるようになります。
まず最初に減らすのは、クローゼットの中に眠っている「何年も着ていない洋服」です。
みなさんのクローゼットにもありませんか?
受講生さんには「10年前の洋服があります」と言う方も多く、なかには「30年前のものもあるんです」と告白される方も。
今後も着る機会はないとわかってはいても、なかなか手放せないようなのです。
そこで、私がおすすめするのは、「〇年着ていない洋服は手放す」という目安を決めること。
つまり「洋服の賞味期限決め」です。
講座に参加している、60代以上の受講生さんに「着ていない洋服は何年で手放しますか? 3年、5年、10年の3つの選択肢から選んでください」と聞いてみます。
5年前、10年前の洋服でも、今着ているものは手放さなくて大丈夫です。
対象はあくまで「着ていない洋服」です。
それから思い入れの強い洋服も、手放さなくて大丈夫。
賞味期限を決める洋服は、「ずっと着ていない、なんの思い入れもない洋服」なのです。
私の質問に、3年と答える受講生さんは少数派で、周りから「すごい!」という声が出ます。
5年、または10年と答える方が圧倒的多数。
「10年間、クローゼットで寝かせていたなら手放してもいいかな」と思うようです。
洋服の賞味期限は自分で決めていい
「洋服の賞味期限を自分で決めて実行する」ことが大切なので、10年を選んでも全く問題ありません。
具体的な年数を決めると、目安になり手放しやすくなるので、ぜひ、やってみてください。
実は、「洋服の賞味期限」の話には続きがあります。
私は様々な年代の方に向けて、お片づけ講座を行っていて、同じ質問をしています。
20~50代の方には、「着ていない洋服は何年で手放しますか? 1年、3年、5年の3つの選択肢から選んでください」と内容を変えて聞いています。
20~30代は1年もしくは3年を選ぶ方が多く、40~50代は3年もしくは5年が大多数を占めます。
どちらの年代も、5年と決めた方はちょっと恥ずかしそうにされます。
60代以上になると、この3つの選択肢では決まらないのです。
20~30年前の洋服を持っている人も多く、なかなか手放すことができないからです。
そこで60代以上の方の講座では選択肢を変更し、10年という特別ルールを作っています。
下着の賞味期限はブラジャーは2年、ショーツは1年
最後に、毎日着ける下着の賞味期限についてお話しします。
私はブラジャーではなく、カップつきインナー愛用派。
冬はヒートテック2枚、春・夏は速乾性のもの2枚をローテーションしています。
全部で4枚だけ。
少なくて驚かれますが、困ったことはありません。
けっこう丈夫なのですが、賞味期限を2年にしています。
ショーツの枚数は4枚。
こちらの賞味期限は1年未満。
収納場所もとらないし、いつも状態の良いものを身につけられます。
下着は、意外に丈夫で長持ちし、取り替え時期を悩むもの。
だから、賞味期限の目安を作っておくといいですね。
もちろん人によって違うと思いますが、迷うときは、ブラジャー(もしくはカップつきインナー)は2年、ショーツは1年と決めてしまいましょう。
まずは、これでスタートし、自分なりの賞味期限がわかったら、変更していくといいですね。
【次回】「また流行るかも・・・」で長期保存。昔好きだった洋服、どうする?/ハンカチは5枚あればいい
「玄関」「クローゼット」「キッチン」など6つのスペース別片付け術はわかりやすくで始めやすい! 「ハンカチは5枚」の理由もわかります