「また流行るかも・・・」で長期保存。昔好きだった洋服、どうする?/ハンカチは5枚あればいい

ものが捨てられないシニア世代でも、半分捨てられるようになる!? そんな方法を考案したのは整理収納アドバイザーの阿部静子さん。「1日5分1スペース」「ソファにはものを置かない」などのルールを守るだけでリバウンドしないと大人気です。今回は阿部さんのメソッドをまとめた著書『ハンカチは5枚あればいい』(すばる舎)から、「スペース別の片付けポイント」の一部をご紹介します。

【前回】「洋服の賞味期限」は決まってますか? クローゼットの片づけ方/ハンカチは5枚あればいい

【最初から読む】これでリバウンドなし! 家の片づけ重要なのは「順番」

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クローゼットの洋服は、見やすくて取り出しやすい、吊るす収納が基本です。余裕があるので、収納ケースにお雛様を入れてしまっています(写真右下)。(撮影/回里純子)

「昔流行した洋服は3着」に!

過去より未来に進むきっかけに

手放せない洋服の中に、「昔流行した洋服」があります。

たとえば、大きな肩パットの入った洋服が、クローゼットに眠っていませんか。

私はバブル世代で、肩パット入りの洋服を着ていたひとり。

「肩パットを外せば、着られるかも」と思い、一度やってみたことがあります。

ところが、けっこうしっかり縫いつけられていて、外すのが大変。

ようやく外せたものの、肩のデザインは盛り上がったまま。

肩パット入りが前提なので、外しても肩周りが強調された古いデザインなのです。

もう着られないとわかり、手放しました。

昔流行した洋服が手放せない理由は2つあります。

1つ目は楽しかった20~30代、あの時代はよかったなあと懐しむ「あの頃への思い」です。

私もバブル時代、ただただ楽しく過ごしていたので、気持ちはよくわかります。

2つ目の手放せない理由は、また流行が巡ってくるかもしれないという「淡い期待」。

受講生さんの中には、「洋服の流行は10年くらいで、また巡って来ますよね。だから残しておきます」とおっしゃる方がいました。

でも、10年間クローゼットに入れたままにするのは、ちょっと長いですよね。

その間、クローゼットのスペースを占領し、新しい洋服を入れることができなくなります。

また、たしかに似たようなデザインは巡ってきますが、比べてみると襟の形が違っていたり、丈が長くなっていたりと、新しいものは少し違っています。

全く同じものが流行ることはないと考えると、手放しやすいと思います。

全部手放さなくても大丈夫

ただ、楽しい思い出が詰まった洋服を手放すのはなかなか難しいものです。

そこで私は、「全部手放さなくて大丈夫です」とお伝えします。

そのうえで、「とくにお気に入りを3着厳選して残し、あとは手放しませんか」と提案します。

手元にあるのが5着でも、10着でも考え方は同じです。

残すものを1着だけ選ぶのは難しいから、3着にするのです。

講座でも「それなら私でもできそう、やってみます」と、受講生さんにも好評でした。

それでも、「輝いていたときの思い出だから」「給料1カ月分で買った洋服だから」と、どうしても手放せないものもあります。

そんな場合は、無理をしないで。

思い出のものは最後に回しましょう。

昔流行した、着ていない洋服がクローゼットを占領していると、新しい洋服を入れることができません。

だから、思いきって数を減らして、クローゼットのスペースを空けましょう。

空いたスペースには、今の自分に似合う洋服を招き入れます。

楽しかったあの頃を懐かしむのではなく、新しい洋服を着て今をもっと輝かせましょう。

クローゼットを整理するだけで、「過去より未来に向けて進む!」と思えて毎日がハッピーになるはずです。

【次回】その服、家で洗えますか?「捨てる洋服」の選び方/ハンカチは5枚あればいい

【まとめ読み】『ハンカチは5枚あればいい』記事リスト

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「玄関」「クローゼット」「キッチン」など6つのスペース別片付け術はわかりやすくで始めやすい! 「ハンカチは5枚」の理由もわかります

 

阿部静子(あべ・しずこ)
整理収納アドバイザー・フリーアナウンサー。宮城県仙台市生まれ。旅行会社での添乗員や航空会社地上職を経て、フリーアナウンサーとして活動。その後、整理収納アドバイザーの資格を取得。「すぐ片づけたくなる」「ラクにできる」「ハッピーになれる」片づけメソッドは講座で大人気であり、現在拠点である宮城県を中心に4年間で5000人以上の指導を行う。整理収納アドバイザー2級認定講師2019年度優秀講師、整理収納コンペティション2019プロ部門ファイナリスト、片づけ大賞2019プロ部門ファイナリスト。

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『ハンカチは5枚あればいい』

(阿部静子/すばる舎)

暮らしが変化するシニア世代に向けた、読むだけで半分捨てられるようになる片付けメソッド。整理収納アドバイザーの著者が指導した生徒は、約7割が60代以上。捨てるのが苦手なシニア世代でも、スペース別に一つずつ進めていけば、いつの間にかお家の中はスッキリ。「もう使わないもの」だけを手放していき、きれいな部屋で人生の後半を楽しみませんか?

※この記事は『ハンカチは5枚あればいい』(阿部静子/すばる舎)からの抜粋です。

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