同じものを同じだけ食べても、太りやすい人とそうでない人、違いは「腸内細菌」!?【腸内細菌の新常識】

シロタ株はストレスを緩和して良い眠りに導くスゴイ乳酸菌

私たちの腸内には、全身にある免疫細胞の半分以上が集まっています。乳酸菌の中には免疫機能を調節するものがあり、「シロタ株」は胃液や胆汁に負けずに生きたまま腸まで届き、腸内で免疫細胞を刺激し、低下した免疫機能を回復する力を示すと考えられています。

ヤクルトの研究によると、シロタ株を含んだ飲料を1日2本ずつ16週間飲用したグループは、咳などの自覚症状のあった回数がプラセボ飲料(味や外見は同じで、シロタ株を含まないもの)を飲用したグループの約半分でした。

また、学術試験を控えた医学部の学生を対象とした研究では、シロタ株を含む飲料を飲んだグループでは、プラセボ飲料を飲んだグループと比べて、数値化したストレスの体感レベルが明らかに低くなり、さらにストレスが強まると分泌量が増す唾液中のコルチゾールという物質の濃度も低く抑えられ、目覚めの回復がよかったことがわかりました。

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近年の研究によると、睡眠の質の低下は仕事の効率を低下させるだけでなく、うつ病や認知症、循環器系の病気のリスクを高めるということです。

良い睡眠には、腸が重要な役割を果たしていることがわかってきました。良質な睡眠を手に入れ、健康を維持したいなら、シロタ株を摂るといいかもしれません。

 

監修:川嶋 朗(かわしま・あきら)
神奈川歯科大学大学院統合医療学講座特任教授
総合内科専門医・医学博士

1957年、東京生まれ。北海道大学医学部卒業後、東京女子医科大学入局。東京女子医科大学大学院、ハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院、東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック所長、東京有明医療大学保健医療学部鍼灸学科教授・東洋医学研究所付属クリニック自然医療部門医師を経て現職に。日本初の高等教育機関による統合医療教育を設立。漢方をはじめとするさまざまな代替・伝統医療を取り入れ、西洋医学と統合した医療を手がけている。西洋医学の専門は腎臓病、膠原病、高血圧など。統合医療SDM クリニック院長。

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※本記事は川嶋朗 (監修)著の書籍『知らないと怖ろしいカラダの新常識100』(アチーブメント出版)から一部抜粋・編集しました。

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