【予防・改善する生活習慣】
食事は糖質を減らし、
たんぱく質をしっかり摂る
LDL(悪玉)・小型LDL(超悪玉)コレステロールを増やさないためには、糖質を減らすことが重要。
ご飯やパン、お菓子などの他、果物も糖分が多いので注意。
おやつには糖質の吸収を遅らせるポリフェノールを含む高カカオチョコ(1日25g)を。
その他の糖質もちょいオフに
体をこまめに動かす
ウォーキングなど1日30分の有酸素運動が理想ですが、日常生活の身体活動量を増やすだけでも運動に。
台所でのかかとの上げ下げ、テレビを見ながらのスロースクワット、スーパーの買い物袋を持って歩く、雑巾がけなども良いでしょう。
ヒールレイズ(かかとの上げ下げ)
電車移動や家事の際に、かかとを上げ下げします。上下で各4秒×10回繰り返すと効果的。電車内では吊り革につかまりながら行いましょう。
スロースクワット
胸の前で腕を組み、足を肩幅に開く。息を吐きながら5秒かけてゆっくりひざを曲げ、息を吸いながら5秒かけてひざを伸ばします。朝晩に各5回で1日10回を目標に。
1日7時間睡眠を心がける
質の良い睡眠は成長ホルモンなどを分泌し、小型LDL(超悪玉)コレステロールの生成を抑える脂肪分解作用、動脈硬化を防ぐ血管修復作用などがあります。
目安は1日7時間以上。起床時間を一定に保つと、寝つきもよくなります。
<主な治療法>
薬物療法
食事や運動などの習慣を見直しても脂質異常症が改善されず、動脈硬化の促進が心配される場合には、「メバロチン」などのスタチン系薬が処方されます。
スタチン系薬はコレステロール値の改善が顕著で効果的な薬ですが、ビタミン様物質「コエンザイムQ10」の合成を阻害する副作用があり、だるい、元気がなくなるといった症状が見られることも。
そのため、スタチン系薬を服用するときは、コエンザイムQ10のサプリメントも摂るように指導されます。
構成/岡田知子(BLOOM) 取材・文/安達純子 イラスト/堀江篤史