肝臓に中性脂肪が過剰にたまる肝脂肪。患者数は推定約3000万人で、4人に1人と言われています。そこで肝臓のダイエットを始めてみませんか。肝臓ダイエットを始める前に、まずは肝臓の状態を確認しましょう。栗原クリニック東京・日本橋院長の栗原 毅(くりはら・たけし)先生に、「肝臓の健康度のチェック方法」をお聞きしました。
あなたの肝臓の健康度は?
【チェック1】生活習慣を振り返る
□ 食事にかける時間は、10分以内のことがよくある
□ 毎日、フルーツを食べる
□ 週3回以上、昼食に麺類を食べる
□ 収縮期血圧が130mmHg以上だ
□ 口の中が乾いていると感じることがある
□ 夜、寝つきが悪いことがある
□ 食事はご飯から箸をつける
□ 習慣にしている運動はない
□ お腹が出てきたと感じる
□ 筋力が衰えたと感じることがある
【チェック2】BMIを計算する
【例】体重58kgで身長150cmの人なら、BMIは、58÷(1.5×1.5)=25.77となり、肥満度1となります。
【チェック3】肝機能の数値は?
健康診断の結果で特に注意したいのが、ALT 、AST 、γ-GTPの3つ。
基準値内でも年々、数値が高くなっている場合は要注意です。
●ALT /AST
どちらもたんぱく質の代謝に関わる酵素。肝細胞に炎症が起こると、血液中に流れ出ます。特に非アルコール性脂肪肝の診断に役立ちます。栗原先生の理想値の16U/Lを超えたら脂肪肝が始まっています。
<栗原先生の理想値>
5~16U/L
<基準値の例>
10~30U/L
●γ(ガンマ)-GTP
肝臓だけでなく、腎臓や膵臓にも存在する解毒に関わる酵素。肝臓や胆管の細胞に傷がついたときに血液中に流れ出ます。アルコールの過剰摂取によるものが主ですが、非アルコール性の場合も。100U/Lを超えたらさらに注意を。
<基準値の例>
0〜50U/L
【自分の数値を書き出してみましょう】
【チェック1】で一つでもチェックが付いた人や肥満の人、ALT、ASTが栗原先生の理想値またはγ-GTPが基準値をオーバーしている人は肥肪肝のリスク大。
取材・文/オフィス・エム(寳田真由美) イラスト/佐藤香苗