4人に1人が悩んでいるといわれる頭痛。改善には「頭痛のタイプ」を知ることと、「タイプに合わせた体操」などの実践が早道です。そこで、埼玉国際頭痛センター センター長の坂井文彦先生に、頭痛のタイプ別改善体操についてお聞きしました。
まずはチェック:あなたの頭痛はどのタイプ?症状で分かる「頭痛診断」
「片頭痛」かも!? という人は...
【片頭痛】
●主に頭の片側がズキンズキンと痛む
・月に数回
・吐き気や嘔吐
・光、音、においに敏感になる
・動くとつらい
【片頭痛の改善に】
片頭痛の予防に効果的な体操です。頭と首を支えている筋肉と神経をストレッチし、その刺激を信号として送ることで痛みの回路を断ち、痛みを予防します。痛みがあるときは行いません。
詳しくはこちら:片頭痛の人に。「両肩を大きく動かすストレッチ」/頭痛さよなら体操(1)
「緊張型頭痛」かも!? という人は...
【緊張型頭痛】
●頭全体がギューッと締め付けられる
・ほとんど毎日
・肩や首がこる
・めまいがある
・動くとラクになる
【緊張型頭痛の改善に】
頭痛が起こっているときに行うと効果的な体操です。肩を回すことで、腕と首を支えている僧帽筋をストレッチして血行を良くし、首や肩のこりを解消して頭痛を改善します。
頭痛が起こっているときに行うと効果的な体操です。肩を回すことで、腕と首を支えている僧帽筋をストレッチして血行を良くし、首や肩のこりを解消して頭痛を改善します。
詳しくはこちら:緊張型頭痛の人に。「肩を前後に大きく回すストレッチ」/頭痛さよなら体操(2)
「群発頭痛」かも!? という人は...
【群発頭痛】
●片目の奥がグリグリとえぐられるように痛む
・年に1~2回、1~2カ月ほど続く
・片側の目の奥の痛み、充血、涙
・じっとしていられない痛み
【群発頭痛など、慢性頭痛に悩む全ての人の改善に】
慢性的な頭痛の人は、全身の血行を良くすることが大切。そのためには、十分な血液を心臓から送り出す必要があります。腹式呼吸で横隔膜を動かす、歩くなどで血行を良くしましょう。
詳しくはこちら:慢性頭痛に悩む全ての人に。「息を吐き切る腹式呼吸」/頭痛さよなら体操(3)
痛みをコントロールする「頭痛ダイアリー」もオススメ
頭痛ダイアリーでわかること
・「どのくらい薬を飲んでいるか」...服薬数や薬の効果を数値で確認。薬の飲み過ぎに気付く人も多い。
・「いつ、どんなときに起こるか」...1カ月ほど記録すると、次第に頭痛が起こるときの傾向が把握できます。
・「前兆や誘因」...寝不足や寝過ぎ、悪天候など、頭痛を引き起こす要因が分かります。
・「頭痛のタイプ」...頭痛の種類の見極めに役立ち、スムーズな診断や治療につながります。
詳しくはこちら:薬の飲み過ぎに気付く人も!「頭痛ダイアリー」のススメ
取材・文/笑(寳田真由美) イラスト/渡邉美里