あなたの頭痛はどのタイプ?症状で分かる「頭痛診断」

4人に1人が悩んでいるといわれる頭痛。改善には「頭痛のタイプ」を知ることと、「タイプに合わせた体操」などの実践が早道です。そこで、埼玉国際頭痛センター センター長の坂井文彦先生に頭痛の種類についてお聞きしました。

頭痛の種類はさまざま。まずはタイプを確認

繰り返し起こり、生活に支障を及ぼす頭痛を「慢性頭痛」と言い、悩まされている方は少なくありません。

なぜ起こるのか、改善はできるのか、頭痛の権威である坂井文彦先生に伺いました。

「慢性頭痛には、大きく分けて三つの種類があります。頭痛はその種類によってメカニズムも治療薬も全く異なるので、慎重に見分けなくてはなりません。日本では頭痛の患者さんを"頭痛持ち"と呼び、神経質だとか怠けているとか性格の問題のように考える傾向がありますが、頭痛は紛れもなく病気です。まずは自分がどのタイプかを知ることが改善の一歩です」


検査をしても、異常がない頭痛

●主に頭の片側がズキンズキンと痛む

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・月に数回
・吐き気や嘔吐
・光、音、においに敏感になる
・動くとつらい

⇒「片頭痛」

●頭全体がギューッと締め付けられる

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・ほとんど毎日
・肩や首がこる
・めまいがある
・動くとラクになる

⇒「緊張型頭痛」

※両方(片頭痛、緊張型頭痛)の症状が出る複合型頭痛もある

●片目の奥がグリグリとえぐられるように痛む

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・年に1~2回、1~2カ月ほど続く
・片側の目の奥の痛み、充血、涙
・じっとしていられない痛み

⇒「群発頭痛」

【60~70代にも多い持続性片側頭痛も】
片側の目や目の周囲、側頭部辺りに強い痛みが継続して出現。片頭痛に間違われやすいですが、涙や鼻水が出ます。薬はインドメタシンのみがよく効きます。

・涙や鼻水が出る
・痛みは必ず片側のみに起こる

その他の病気による頭痛

●いままでに経験したことのない頭痛

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・前ぶれもなく起こる激しい頭痛
・ここ数カ月、徐々に悪化している
・まひ、ひきつけなどの徴候が あったり、物が二重に見えたりする
・意識や言葉に影響が出る
・発熱が伴う

⇒「くも膜下出血や脳出血」「脳腫瘍」などの危険な頭痛かも。すぐに受診を。


三つの代表的な慢性頭痛には、上記の通り片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛があります。

片頭痛は、頭の片側がズキズキと脈打つように痛み、痛みのある間は動くのもつらいですが、おさまるとケロッとします。

頭の中の血管が拡張し、その周囲に炎症が広がることが痛みの原因です。

緊張型頭痛は頭の圧迫感や締め付け感があり、肩や首がこるのが特徴で、ほぼ毎日続きます。

血管が収縮して血行が悪くなり、筋肉に疲労物質や痛み物質がたまることで起きます。

血管が拡張する片頭痛と、収縮する緊張型頭痛では痛みのメカニズムは正反対です。

頭痛があるときに体を動かしたりマッサージをすると痛みがひどくなったら片頭痛、逆に軽い運動をして症状が緩和する場合は緊張型頭痛といえます。

群発頭痛は、年に1~2回、1~2カ月の間連続的に発生します。

毎日1~2時間、片側の目の奥がえぐられるように痛み、痛む方の目が充血したり涙が出たりします。

このほか、脳腫瘍や脳出血など他の病気の症状で起こる頭痛もあります。

「たかが頭痛」と放置せず、気になる症状があったら、神経内科や脳外科、頭痛専門外来がある医療機関を受診してください。

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取材・文/笑(寳田真由美) イラスト/sino

 

<教えてくれた人>

埼玉国際頭痛センターセンター長
坂井文彦(さかい・ふみひこ)先生

慶應義塾大学医学部卒業。1976年米国ベイラー医科大学神経内科留学。97年北里大学医学部神経内科学教授。2010年より埼玉医科大学客員教授、現職に。著書に『「片頭痛」からの卒業』(講談社現代新書)など。

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「片頭痛」からの卒業

(坂井文彦/講談社現代新書

今回「頭痛さよなら体操」を教えてくださった坂井先生の著書。「片頭痛」を中心に、予防の仕方、治療、クスリとのつきあい方など、「頭痛治療の最前線」について、わかりやすく教えてくださいます。坂井先生が編み出した「頭痛ダイアリー」の活用法から、「頭痛体操」、頭痛になりにくい生活習慣まで盛りだくさんの一冊です。

この記事は『毎日が発見』2020年6月号に掲載の情報です。

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