帯状疱疹の重症化を防ぐには発疹後3日以内の治療が大切。初期段階で必ず受診を

pixta_26940459_S.jpg帯状疱疹は、神経節に潜んだ「水痘・帯状疱疹ウイルス(水ぼうそうのウイルス)」が免疫力低下により活性化することにより発症し、小さい頃水ぼうそうになった人は誰でも発症する可能性がある身近な病気です。

帯状疱疹はいったいどういう原因・仕組みで起こる病気なのでしょうか?日本アレルギー学会認定アレルギー専門医の蒲原 毅先生にお話を伺いました。

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前の記事「幼少期に水ぼうそうに罹った人は要注意!50歳代で急増する「帯状疱疹」(1)」はこちら。

 

帯状疱疹に伴う痛みは時間の経過とともどのように変化していくのでしょうか?痛みの経過についてみていきましょう。

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(1)数日から1週間前:前駆痛
→顔や体の片側にピリピリするような痛みが出る

(2)3日後くらい:急性痛
→赤い小さな発疹が出る
※発疹後3日以内に治療を開始した場合は10日間で治る

※治療しなかった場合
(3)1週間後:発疹が水ぶくれになり、赤くただれる
(4)2週間後:かさぶたになる
(5)3週間後:かさぶたが取れるとともに痛みも消える
※重症化した場合は、ウイルス数年間痛みが続く人もいる

 

帯状疱疹の治療のポイントはどういったものがあげられるのでしょうか?
●発疹(はっしん)後3日以内に抗ウイルス薬による治療を開始する
●鎮痛剤を服用し、患部を温めて、痛みを和らげる
●50歳以上への接種が認可された「水痘ワクチン」で発症や重症化を防ぐ

主な治療は、ウイルスを増やさないための「抗ウイルス薬」と痛みを和らげるための「鎮痛薬」の服用になります。発疹後3日以内に抗ウイルス薬を服用し、必ず7日間飲み続けます。服用中は特に腎機能への副作用に注意が必要ですが、近年登場した新薬「アメナリーフ」は腎機能への負担が少ない点が注目されています。通常の鎮痛剤で痛みが治まらない場合は、神経障害性疼痛に有効とされるリリカやトラムセットが用いられます。患部は温めると痛みが軽減します。

予防のためには、休養を十分にとってリラックスするなどストレスをためない、バランスの良い食事をする、ウォーキングなど程よい運動をするなど生活習慣にも気をつけましょう。

また、50歳以上を対象に、2016年から「水痘ワクチン」を接種できるようになりました。10年程度の効果が期待できるので、かかりつけ医に相談しましょう。より安全性が高いサブユニットワクチン(※)も今後の認可が待たれます。

※免疫獲得に必要な抗原のみを含むワクチン

高齢者は、ひどい水ぶくれや潰瘍などの重症化や、つらい痛みが残る帯状疱疹後神経痛、顔面神経まひや難聴、視力低下など合併症に陥りやすいので、初期段階で適切な治療をすることが大切です。発疹後3日以内に必ず皮膚科などの医療機関を受診しましょう。

 

取材・文/古谷玲子(デコ)

蒲原 毅(かんばら・たけし)先生

1995年横浜市立大学医学部卒業。同附属市民総合医療センター皮膚科部長、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医。帯状疱疹や皮膚病全般の診断と治療が専門。

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この記事は『毎日が発見』2018年10月号に掲載の情報です。

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