今までと同じ生活を送っているのに、疲れやすい、気分が落ち込む、急に体重が増加する......40代からのそんな不調の原因は、実は卵巣機能の低下によるものです。日常のちょっとした体の使い方を意識するだけで、卵巣機能を活発化させ、不調を防ぐのが、整体トレーナー奥谷まゆみさんの提案する「卵巣活」。今日からはじめてみませんか。
※この記事は『女40代 不調を感じたら始める「卵巣活」』(奥谷まゆみ/KADOKAWA)からの抜粋です。
前の記事「40代からの「今までと同じなのになぜか不調」。その原因は卵巣機能の低下です/卵巣活(1)」はこちら。
要注意! 現代人の卵巣事情
いつまでも元気でいてほしい卵巣ですが、実際はどうなのでしょうか?
お医者さんの話によれば、若年性更年期や早期閉経など、現代人の卵巣は老化が早いそうです。
私も長年、私のところに来てくれる方々や知人を見て、卵巣の状態を体の上から触って観察することを続けてきましたが、残念ながら、ほとんどの女性の卵巣状態はあまりいいほうには進んでいないようです。
それはつまり、年々、機能障害が急激に起こり、卵巣が弱り、不調を感じる人が増えているということ。
そして、更年期の症状が早くから出ている人たちの卵巣には、2つの特徴があることに気がつきました。
(1)血行不良でヒエヒエ卵巣
卵巣は、排卵前や生理前などに、少し膨らんでホカホカした状態になります。卵胞ホルモンや卵巣の働きがイマイチな人は、このホカホカがなく、少しひんやりしているくらいです。
(2)内臓下垂でぺちゃんこ卵巣
おなかの中にはたくさんの臓器があります。その下のほうにあるのが子宮や卵巣。筋力が低下している人は、内臓が下垂し、子宮や卵巣がぺちゃんこになり、働きがイマイチなのです。
では、どうしてこんなことになってしまったのでしょう?
「ヒエヒエ」「ぺちゃんこ」の原因は運動不足!
卵巣の働きを悪くする、ヒエヒエも、ぺちゃんこも、原因は同じ。
それは運動不足なの。
「40代の女性の不調が運動不足なんて......。そんな単純なこと?」
と思うかもしれません。
でも、最近、みなさん、運動しましたか?
「最近は子育てで全然できなくて......」
などという状態ではありませんか?
まずはヒエヒエから。卵巣に限らず、「冷え」とは、血流が悪くなっているということ。血液は、体を動かすことで流れがよくなります。
運動すると体が温まるのはそのためです。
女性の体に冷えは大敵、ということはみなさん知っていますよね。でも、体を温めるとされている食べ物を食べたり、靴下をたくさん重ねばきしたりしても、体をちゃんと動かさないと体は温まりません。
特に脚の筋肉は、血流を促す大切な働きをしています。その中でも、ふくらはぎは、重力によって下半身にたまりがちな血液を押し上げてくれる「第2の心臓」と呼ばれる大切なポンプ。
でも、このポンプは、歩いたり、立ったり、しゃがんだり、動かすことで働いてくれますが、1日中座りっぱなし、立ちっぱなしだと、ポンプが働かず、下半身に血液がたまり、むくんでしまうのです。
卵巣がぺちゃんこになる内臓下垂も、足腰の運動不足が原因です。
運動不足によって内臓を支える筋力が細り、足りなくなっているの。そのため、重力に引っ張られるまま、年を取るごとに卵巣は上から押しつぶされていきます。さらに、筋肉は血液がたくさん流れているので、体を温めてくれるものなのですが、筋力が低下すると、血流も低下して、内臓下垂と合わせて、卵巣は冷えやすくなってしまうのです。
あなたの卵巣は大丈夫? 卵巣元気度チェック
卵巣が元気かどうかチェックしてみましょう。
当てはまるものが3つ以上あるあなたは、要「卵巣活」!
□ デスクワークなどで座っていることが多く、体を動かす習慣がない
□ 猫背になりやすく、首と肩の凝りがひどい
□ O脚、またはX脚気味
□ 下腹部に冷えを感じる
□ 生理周期が28日より5日ほど前後する
□ 排卵日前後のおりものがない
□ おりもののにおいに酸っぱい感じがなくなった
□ 心がときめくことが減った
□ 新しいことにチャレンジする気持ちが起こらない
□ おしゃれに興味が持てない
3つ以上あったら、エクササイズで卵巣の若さを取り戻しましょう。
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