母と何度も話し合い、安楽死すら考えた...実家の「21歳の老猫」と過ごした最後の夏/フニャコ

黒猫2匹と暮らすフニャコです。

性格の違う2匹の微妙な関係に悩んだりしましたが、現在は落ち着いてきて楽しく穏やかな日常を送っています。

前回の記事:ああ、超警戒されてるよ...。どう飲ませる⁉ 我が家の猫の「ぜんそくの薬」奮戦記

我が家と実家は目と鼻の先にあり、そこには母が世話をする高齢の黒猫のクロがいましたが、この夏『扁平上皮癌』で亡くなりました。

今回は実家猫クロのことを書きたいと思います。

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口臭が酷くなり口元が痛そうで、病院へ行ったのですが「おそらく扁平上皮癌です」と言われたときは大変驚きました。

そして治療としては、高齢のため麻酔が出来ず、消炎剤などの注射をするくらいしかできないとのことでした。

この病気をネット検索すると、病名の後に『安楽死』と出るほど、予後が悪く苦しい思いをする病気のようで、闘病を記録された方々のブログを見ると壮絶で、自壊し顔が崩れていく痛々しい画像の数々に、調べれば調べるほど不安が膨れ上がっていきました。

今後どうなっていくのだろうと...。

クロは下顎が歪んで噛み合わず、キバが顔の中心にある状態で一生懸命食べていますが、素人目にも上手く食事が出来る状態ではないのは一目瞭然でした。

垂らしていたよだれには血が混ざるようになり、口元を両手で掻きむしるようになりました。

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クロの「食べたい」気持ちに応えるべく工夫していた母でしたが、徐々に食べられなくなり、水も飲むことが出来なくなってきて日に日に痩せていきました。

お腹が鳴る音も聞こえたそうです。

母まで憔悴し、「クロが食べられないのに」と、申し訳なく思い自分も食べることができなくなってしまいました。

「クロのためにも頑張って食べて」とお願いしていたのですが、思うような食事はなかなか摂れていませんでした。

1日のほとんどを寝て過ごしていたクロちゃんが時々血の塊を落としながら、ほとんど寝ずに家中を歩き回っていました。

時々顔を掻きむしり、何度も水を飲みに行って、でも飲めなくて。

弱っている姿を見せたくないのか押し入れに隠れたり、無理やり外へ出ようとしたりしていたそうです。

21歳。

病院のお世話になることも無かったクロは亡くなる時は老衰で炎が消えるように亡くなるのだろうと思っていました。

まさかこんな恐ろしい病気にかかるなんて想像すらしていませんでした。

先生に痛みだけでもどうにかならないか聞いてみましたが、私が住む県ではモルヒネのような薬は扱えないそうです。

どうすることがクロにとって一番良いのか、母と何度も話し合いました。

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どうかどうか!残された時間、できるだけ苦しみませんように...!

家で看取ることができますように。

クロはふらつきながらも毎日のルーティーンを欠かしませんでした。

亡くなる前日まで母が手伝いながらも決まった場所からお外を見ました。

その後、横になってからは起き上がることが出来ず呼びかけに尻尾を振らなくりました。

そのまま亡くなってしまうかと思われましたが、翌朝、クロは母の声かけを待っていて、応えようと手足を動かして起き上がろうとしたそうです。

それが最後の挨拶になりました。

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我が家の昨年亡くなったぺーやんの時もですが、クロちゃんの時も、今思えばあの頃から悪くなっていたのかも、あの時こうしていればよかったかも...対応は間違っていなかったのだろうか?と、いろいろと考えてしまいます。

だけどそれは、今だからそう思ってしまうのであるのでしょう。

そして、治療方法は積極的治療、緩和ケア、やむを得ず安楽死を選ぶ場合など...人によって様々な考え方や対応の仕方があると思います。

でも、飼い主が猫のことを必死で考え、猫が幸せになってほしいと願っての決定は猫にとっても飼い主にとってもベストな方法なのかもしれません。

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大往生とはいえ、やはり別れはつらいものですね。

弱い姿を見せたく無かったクロちゃん。

きっと今は凛とした姿で母の側でいるのだろうなと思います。

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フニャコ

娘が小学生に上がる頃に猫2匹を迎え、絵日記ブログにて猫と家族との日常を更新中

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

フニャコさんのブログ:おそらくその平凡こそ幸せ

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