「和気あいあい」の社風とはいえ...。63歳「おばあちゃん社員」の私が奮闘する「我が社のコロナ対策」

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:くもりのち晴れ
性別:女
年齢:63
プロフィール:中小企業の事務をしているおばあちゃん社員です。

「和気あいあい」の社風とはいえ...。63歳「おばあちゃん社員」の私が奮闘する「我が社のコロナ対策」 48.jpg

現在63歳の私。

時代に乗れない社員ばかりの会社で、事務をしています。

2020年、新型コロナウイルスが日本にやってきて、我が社も少なからず感染予防対策が必要となりました。

しかし、我が社ではなかなか対策が進みません。

とある49歳男性社員は社内ではマスクもしないし、対面のデスクで平気でおしゃべりや咳をします。

何度注意しても一向に埒があきません。

コロナによる咳ではないとわかっていても歓迎できませんので、考えあぐねてデスクをお手製パーテーションで区切り、話しかけてきても生返事で仕事をするようになりました。

するとようやく何か感じてくれたようで、ノーマスクながらも翌日からは離れた席に移り、おしゃべりも少なめに仕事をしてくれるようになりました。

もともと手洗い場やトイレに共有タオルを置いていたのですが、コロナ騒動で中止にしたところ「ブーイングの嵐」が四方八方から襲ってきました。

私はマイタオルを使用しているのですが、うっかり置き忘れた時に取りに行くと、40歳の男性社員が使っていて、ぞっとしたこともあります。

もちろん小さいお子さんのいる社員達は、出来るだけ感染予防対策を心がけているようですが、我が社の男性独身社員は、あまり気にしていないよう。

皆にマイタオルを持参するよう、気長に促している日々です。

また、感染予防の観点からいえば、紙より電子ファイルの方が自分的には好ましいのですが、他部署では紙ベースでないと安心できない様子。

仕様書、図面、申請書控などすべて出力して、ファイリングしています。

PCやタブレットが使えない社員も結構いますので、もちろんテレワークなど無縁です。

書類は常に目線より高く積み上げられていて、揺らすと崩れそうですが、下手に片付けると怒鳴られるので、明らかに不要と分かっていても誰も触れられないまま...。

それらの書類の一部が日々まわってきますが、私がいる部署では全て電子化して利用するようになり、進歩が見られて喜ばしいです。

そして一番心配になるのは、社内の除菌に関してです。

「半潔癖症」とでもいうべき私は、ウイルスに色が付いていたらありがたいと思いながら、隅々まで徹底して消毒、清掃しています。

それを見て35歳の女性社員がそこまでするのかと嫌な顔でクレームをつけてきました。

以前「感染源がタブレットだったかもしれない」というネットニュースを見たことを伝え、嫌なら私が1人でするから気にしないで欲しいというと、それ以来彼女は何も言わなくなりました。

そしてたまに手伝ってくれるようにもなったのです。

話せば分かってくれる、と嬉しく思いました。

ここまで話していて、なんとなく察している方もいるかもしれませんが、当社では古いタイプの人物が大きな顔をしています。

68歳の役員は、「行動のすべてが思いつき?」と疑うほど、なんでも突然行います。

先日は、月次決算の終わった後になって全員の昇給を月初めまで遡るよう命令してきました。

この役員はかなり気分屋さんで、ご機嫌の悪い日は些細なことに文句を言い、来客中であろうが八つ当たりしてきます。

頻繁にお見えになる方は性格をよくご存じなのですが、初めての方は呆気にとられます。

最初の頃、私も一々気分を害していまたのですが、自分が「水」のようになれば、矛先がこちらを向いていようが刺されようが、痛くないことに気がつきました。

暫くすると当の役員は、何事もなかったかのように振る舞うのだから、あきれてしまいますよね。

普段はゆったりと働けて、始業前のミーティングなど和気あいあいとしている我が社。

いつもギクシャクしている訳ではありません。

突然人目も憚らずブチ切れたり、我を通したりする人がいなければ、とても心地よい職場です。

他人から見ると、私自身も戒めなければならないことがおそらく沢山あるのだと思います。

できればずっと笑顔で働いていたいから、古株の人達にもコロナ対策は受け入れてほしいと思う、今日この頃です。

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