<この体験記を書いた人>
ペンネーム:向日葵
性別:女
年齢:52
プロフィール:脳梗塞の夫と二人の子供と暮らす、働くお母さんです。年老いた実家の両親が心配な今日この頃です。
私はフルタイムのパートで働く52歳の主婦です。
私の実家から車で1時間ほどの場所に持ち家を構えて、5歳年上の夫と成人済みの娘と中学生の長男の家族4人で住んでいます。
実家の両親は父(75歳)と母(72歳)の2人暮らしで、スープの冷めない距離に跡取りの弟夫婦が家を建てて住んでいます。
弟は現在49歳。
3歳年下のお嫁さんと、20歳、16歳、14歳の3人の娘たちと5人暮らしで、20年前に結婚と同時に新築した家に住んでいます。
家を建てた当初、両親の部屋も作って同居する予定でしたが、新婚の息子夫婦に遠慮した父が「まだ同居はいいよ」と言って断り、「それじゃ、子供が生まれたら(同居しよう)」という話になりました。
育児も、おじいちゃんおばあちゃんが側にいた方が良いだろうという考えからでした。
両親もそのつもりでいたようなのですが、いざ子供が生まれても「2人とも元気だから、同居はまだいいよ」と言って父が断りました。
そして今度は「子供が学校に上がったら」に延長。
それがずるずる続き、25年経った現在まで同居していないのです。
父も現役でバリバリ働いていましたし、母も元気に親戚の農家の手伝いに行ってお小遣いを稼いでいました。
金銭的にも安定していたため、両親も同居の必要性を感じなかったのでしょう。
しかし、両親も今では70歳を超えて高齢になり、父がつまづいて頭を打って救急車で運ばれたり、母の血圧が高くなったりと、健康面でだいぶ不安が出てきました。
そして、浮上してきた大きな問題は収入面です。
両親とも今は無職で、収入は父のわずかな年金とそれほど多くはない貯金のみ。
年金は月額にして5万ほどしかありません。
私も月に何度か食品をまとめ買いして実家に持っていくのですが、それでも実家に金銭的な余裕は全くないのです。
父が救急車で運ばれた時、心配した弟が「今年から同居するから」と言ってくれたので、心から安堵しました。
お嫁さんには負担になってしまい申し訳ないのですが、これで大丈夫だと思ったのです。
しかしなんと、父の方から断ってしまいました。
それからというもの、私に頻繁に呼び出しの電話がかかってくるようになりました。
フルタイムで働いている私もそうそう行くこともできず、弟を交えて同居について親族会議を開くことに...。
父の言い分は同居がイヤなのではなく、「今さら息子の嫁に迷惑をかけたくない」のだそう。
気持ちは分かりますが、もう歩くのもおぼつかなくなってきた父の姿に、深いため息をつくばかりです。
もっと早い時期に、もっと強く同居を進めておけばよかったと後悔していますが、後の祭り。
弟のお嫁さんも、同居しようとそれとなく声掛けをしてくれてはいますが、肝心の父は頭を縦に振りません。
まだ当面は、両親からの「おいでコール」に、呼び出される日々が続きそうです。
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