<この体験記を書いた人>
ペンネーム:おこめ
性別:女
年齢:45
プロフィール:夫・子供二人・派遣社員只今自粛中。
9年前、娘(当時10歳)がダンススクールに通い始めました。
私(当時36歳)はダンスは全く分からないため、ただ送り迎えをする日々。
でもダンスのママ友が急に増えました。
教えたがりのママ友は、ダンスについてだけでなく、ダンスの先生や生徒についていろいろ教えてくれました。
なんでこんなに親切に教えてくれるんだろう? と思いましたが、すぐに答えはわかりました。
ママの中でも派閥があって、そのママ友(Aさん)は少し浮いている存在みたいでした。
というのも、確かにAさんの娘さんはダンスが上手なのですが、Aさんは、ダンスの立ち位置についてまで「うちの子の方がうまいんだから!」と口出したりするそうなんです。
そのことを違うママ友(Bさん)が教えてくれました。
Bさん達のグループはAさんが苦手だそうで、愚痴を聞かされました。
「Aさんが自分の子をセンター(真ん中のポジション)にしろと先生に言いよって、いつもAさんちの子がいいボジションにいるのよ!」
そう言いながら、Bさん達も「なんであの子ばかり......」と遠まわしで自分の子の方がうまい...的なニュアンスで話していました。
それを聞いた私の感想は...「似た者同士だけど気づいてないのかな?」。
当たり前ですが、どちらのお子さんも初心者のうちの子よりはうまいんですけどね。
ただ面倒事に関わりたくなかったので、私は派閥に属せず、当たり障りなく挨拶を交わす程度でいました。
誰ともつるまない人は珍しいほうかもしれません。
娘が11歳になった頃、付き添いに行っている私がいつも1人ぼっちでいるのを見かねたのか、先生が話しかけてくれるようになりました。
ダンスの先生と話していると、なんと弟の同級生だと判明しました。
弟とは10歳離れているので先生は26歳です。
先生と弟の間に交流はないそうなのですが、これをきっかけに、私と先生とはダンス以外の話題で盛り上がれる友達になりました。
「怖いお母さんたちにいつも見られているので、友達のお姉さんがいて嬉しい!」
先生もスクールでは気軽に話せる相手がいなかったため、会うたびに雑談をしていました。
内容は大したことではなく、弟の話や高校の近くの駄菓子屋の話(私も弟たちと同じ高校を卒業しています)など、くだらない話ばかりしました。
でも...それが、ある出来事を引き起こすことになってしまいました。
スクールを続けて、娘が12歳になったときのことです。
娘もダンスが上達し、AさんやBさん達のお子さんがいる上級チームに入れることになったのです。
しかし...その上級チームでのレッスン後、帰りの車で娘が大泣きしたのです。
「みんなが無視するの。先生とママが仲良いから上級に入れたんだって言われた」
実はその日、私もママ友に挨拶したら、無視されていました。
そういうことか。
親が言っているから子供も言うんでしょうね。
「〇〇(娘)がダンスが上手になったから入れたんだよ、気にしなくていいよ」
気にするのは分かっているけど、そう言うしかありませんでした。
次のレッスンでもピリピリした雰囲気が伝わりました。
ですが、私は娘と一緒にママ友たちに向かって大きな声で「こんばんは!」と挨拶。
すごく嫌そうな顔で挨拶を返されました。
AさんやBさんのお子さん達にも「こんばんは!」挨拶をしました。
親切な(?)他のママ友が「先生に取り入ってる」と愚痴っていたよと教えてくれました。
ああ! 本当に女って面倒くさい。
ダンスのことはわかりませんが、AさんやBさんのお子さんたちはダンスがうまい! という自信から、ちょっと調子に乗っているように感じました。
レッスンに遅れてきたり、基礎運動(アイソレーション)をきちんとやらないんです。
そんな姿を見て、結局は私も親ばかなのですが、「レッスン中にできないところは、できるまで教わって帰る」うちの娘とは努力が違うと思いました。
娘が上級チームに入れたのは、帰ってからも動画を見て練習する娘の努力があったからだと思っています。
陰口を言って人を貶めている暇があったら、子供たちに真面目に練習するよう言ってあげればいいのに。
その後もAさんもBさんも、その子供たちも相変わらずでしたが、娘はずっとダンスを頑張り、小学校を卒業する頃には、センターを取って踊っている姿を見て、胸がいっぱいになりました。
先生には「努力で勝ち取ったね!」と褒めてもらえたので、少しだけ自慢してもいいですよね?
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