<この体験記を書いた人>
ペンネーム:飛行機
性別:女
年齢:53
プロフィール:夫が言うには「お風呂の残り湯」を使うと運勢にかかわるのだそうです。
普段の私たち夫婦はとっても仲良し。
二人でドライブしたり、お揃いの靴を買ったり、週末の夜はカードゲームに興じたり一緒に映画を楽しんだりと、とても楽しく過ごしています。
...ですが一つ問題が。
私の夫は、占いに傾倒しすぎ(?)なところがあるのです。
対して私は、占いは「生活のヒント」くらいに思っています。
そんな二人ですので、時々「占いが発端のトラブル」が勃発することがあるのです。
先日のトラブルの原因は「お風呂の残り湯」。
夫が言い出したのは「お風呂の残り湯で洗濯しない方がいいみたい......」と言うことでした。
夫曰く、お風呂というのは、体の汚れや日頃の疲れを癒すのと同時に、体に染み付いた「不浄なもの」を洗い流す場所だとのこと。
うんまあ、これは聞いたことあります、私も。
だから、お風呂の残り湯は「不浄な水」になっている。
そして、不浄な水を洗濯に使うと、「不浄なもの」が洋服に「再付着」するのだというのです。
まあ、汚れ戻りってものありますので、不浄戻り(?)も何となく理解できます。
そして、夫は「不浄戻りは運気を低下させる」ので使わないで欲しいというのです。
夫は冷静に理路整然と説明して「ってことで、お風呂の残り湯での洗濯はNGね」とのこと。
それを聞いた私の頭の中はといえば......
「知らんがな!」でいっぱい。
お風呂の残り湯を洗濯に利用することの「コスト面でのメリット」を考えると、私にしてみれば「知らんがな」と言うしかないのです。
我が家の場合、洗濯の残り湯を使うのと使わないのとでは、月間の水道代に数千円の差が生まれます。
その数千円があれば、ちょっと贅沢なスイーツ、美容室ならワンランク上のコース、お肉だって豚が牛になるかもしれない。
残り湯の利用はそれくらいの価値のあることなのです。
こうなるとかみ合わないのが私たち。
占いを信じる夫と、お金が大事な私の間で、ちょっとしたバトルが展開されたのです。
「お風呂の残り湯はさ、使わないってことで良いカナ?」
「良いよ良いよ~、そうしよう!」
「本当? ありがと~!」
「でも、その経済的損失は誰がどうやって埋めるの?」
「ムムム!(そう来たか!ってお顔)」
「ってことで、あなたのお小遣い削るね♫」
「 それはやめてくれ~~~!」
「 じゃあこの話は終わり。今まで通りね」
「 ちょっと待って、運勢下がるのは嫌だ!」
「下がるかどうかわからないから、下がった時に考えましょ?」
「それじゃ遅い」
「そんなの知らんがな!」
「うわ出た! 知らんがな。知らんがな知らんがな言わないの!」
「じゃあ分かった。お風呂の残り湯は使わない。お小遣いも減らさない。でも条件がある」
「ナニナニ?」
「結婚して以来これまではずっとさ、 お風呂の残り湯って使ってたじゃん?」
「う、うん」
「てことは、きっと運勢だだ下がりだったと思うんだ」
「かもしれないな」
「ってことはだ、これからは運勢ダダ上がりだ~!」
「え?......(そう来たか)」
「テストを半年もとう。半年たって運勢がダダ上がったらさ、ずっとお風呂の残り湯はお洗濯に使わない。約束する。でも、変化なしだったら元に戻すで良いよね?」
「あ、はい(諦め? 悟りの境地?)」
そんなわけで、 今はお風呂の残り湯は使わず「夫の運勢だだ上がり」を待っている私です。
上がれ上がれ、夫の運勢!
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