え?これって職業病だったの!? 居間のティッシュがなくなると、他の部屋から持ってくる夫

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:ミリオンバンブー
性別:女
年齢:52
プロィール:めんどくさくて面白い? そんな夫のエピソードを紹介します。

え?これって職業病だったの!? 居間のティッシュがなくなると、他の部屋から持ってくる夫 8.jpg

私の夫にひとつ、不満があります。

それは、リビングのティッシュがなくなると、他の部屋のティッシュを持ってくること。

「なんでストックしてるものじゃなく、他の部屋から持ってくるかな~」とモヤモヤする私を尻目に、リビングのティッシュケースにティッシュを収めると、いつも満足げな笑みを浮かべるんです。

「せっかく持ってくるならストックからにして」と何度お願いしも全く効き目ナシ。

まあ、ティッシュなんてそうそうなくなるものでもないので、時間の経過とともにそうした癖もなくなるのかな...と思っていました。

でも、何度も同じことが繰り返され、さすがにイライラを感じているんです。

とはいえ、あまりしつこく注意するのも面倒なので、私はある作戦を立てました。

それは「全ての部屋のティッシュを撤去し、夫がどのような行動に出るのかモニタリングする」です。

まずリビングのティッシュがないことに気付いた夫は、いつも通り洗面所のティッシュを持って来ようと、洗面所に向かいます。

そこにもティッシュがないことがわかると「あれ、ここもないのか...」とぶつぶつ言いながら今度は別の部屋に移動します。

でも、家中のティッシュは全て撤去していますので、当然どこに行こうがティッシュはありません。

「フフフ、夫よ、どう出るカナ?」

ウキウキ&楽しい気分で観察していると...なんとも面白くない展開に。

フツ~にストックからティッシュを出してきて、リビングのティッシュケースにティッシュを収めたのです。

そしていつもの満足げな様子となり、何事もなかったように振舞い始めました。

面白くない私は、夫に事の顛末について話し、そして質問しました。

そこで、初めて夫のこだわり(あるいは職業病?)が判明したのです。

私:ティッシュ、ストックから出したよね。
夫:うん。
私:(いつも他から持ってくるくせに、ストックから)出せるの?
夫:出せるよ~。
私:なんで出せるの!?
夫:なんでって?
私:いつも出さないから...。
夫:ダブルビン方式だよ♪
私:ダ、ダ、ダブルビン方式......?

ここから夫の怒涛の説明が始まりました。

「ダブルビン方式とは、在庫や生産管理の工程をシステム化する時の手法で、アルゴリズムのようなもので、つまりは、あちらこちらに散在している製品・資材・原材料を一か所に集めて活用する、この方法を取り入れることで製品・資材・原材料などのロスを抑え込むことができるウンヌンカンヌン......」

システムインテグレーターで長年仕事してきた夫は、私からみても優秀な人なのだと思います。

ですが実はとっても不器用な人なのです。

きっと、しみついた仕事の習慣が抜けなくて、家のティッシュをダブルビン方式とやらで管理していたのでしょう。

しかもそれは、ロスを減らすことができる、つまりは家族の役に立っていると信じ込んでいる様子なのです。

あの、他の部屋から持ってきたティッシュをリビングのティッシュケースに入れた時の満足げな表情は、ここからきていたみたいなのです。

それを受けて、「そ~ですか~、良かったね~」と答える私。

口ではそんな風に言いつつも「ティッシュはあちこちに無駄に散在してるわけじゃないし、ロスも出てないワ!」と頭の中では猛反論。

ですが、得意満面な夫を前に「ダメだこりゃ。職業病だわ」と諦めるしかない私なのでした。

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