<この体験記を書いた人>
ペンネーム:かりん
性別:女
年齢:44
プロフィール:昨年主人が転勤、来年小学校に入学する息子とふたり暮らし中です。
主人が単身赴任してから1年が経とうとしています。
この1年、私には休みなど全くありません。
子供が体調を崩せば寝ずの看病、自分に高熱が出ても子どもの世話。
一人で仕事家事育児をこなすのは想像していた以上に大変で、自分の時間などは皆無なまま、今も走り続けているという感じです。
主人は、月に1~2回のペースで帰ってきます。
帰ってくるたびに感じることは、独身貴族化しているということ。
本人は家族のために帰ってきているのかもしれませんし、私に少しでも協力しようとしているのかもしれません。
でも、随所に一人暮らしに馴染んでいる様子がみられます。
例えば、食事をしても自分の飲み物だけ用意をする、すぐ昼寝をする......。
単身前はもう少し気を配ってくれたように思います。
『遠路はるばる帰ってきたんだ。俺だって普段自分のことは自分でしてる、帰ったときくらいやってくれよ』という態度があきらかにあらわれていると思うのです。
ですので、せっかく主人が帰ってきてもモヤモヤしたり、仕事を増やされた......と思うようになってきてしまいました。
例えば掃除について。
この1年はあまりの忙しさで、掃除などに手をつけられないことが多くなりました。
ただ「やらなきゃ!」と追い込むと自分が潰れかねないので、「ま、いいか」とあえて諦めるようにもしてきました。
片づけたい気持ちはあるのですが、休日は休日で息子の習い事や公園に連れて行ったりしなければなりません。
帰ってきたら優先度の高い家事から片づけるとやはり限界があり、掃除が不十分なまま時間だけが過ぎていきます。
そんな毎日を送っていることを知ってか知らずか、たまに帰ってきた主人は「換気扇の汚れが気になる」、「ベッドの下がホコリだらけやで、でもワンオペだとなかなか手をつけられないよな。今日は俺が(子どもを)連れ出すから掃除したら?」と、あたかもワンオぺの大変さを共感してるような言いぶりで「掃除をしたら」といってきます。
私はこの一言にモヤモヤしてしまうのす。
主人がいる時間は私が唯一緊張を和らげることができる時間です。
普段は絶対に自分が倒れるわけにいかないので、気をつけて生活していますが、主人が帰ってきていると気持ち的に安心してしまうのか、力が抜ける感じがあります。
できれば今日ぐらい家事はしたくない、一人になりたい、外食したい......と思うのですが、やはり私は休むことなどできず、掃除をすることになるのです。
また、主人は帰ってくると「いつもコンビニ弁当とかだから、今日はちゃんとした和食食べたい」と一言。
私の普段の食事というと、子どもの食べ残しを食べ、さらにもったいないから翌日のお弁当に詰め、3日くらい同じもを食べることなんてざらにあります。
私に比べると主人は会社の飲み会に行き、接待に行き、など食生活は私よりバラエティーに富んでいるでしょう。
そんなことを思いながら仕方なく台所に立ちます。
仕事が増えたと思いながら。
離れて暮らすと相手の状況がわかっているようでわからなくなります。
それは私にも主人にも言えることです。
子どもの成長を一緒に見届けることもできず、知らぬうちにじわじわ互いの気持ちに寄り添えなくなってきているとこの1年で身をもって経験をしました。
子どものためにも夫婦でこの小さな溝を埋めるため向き合っていかなければ、大事なものを失ってしまうのかもしれない......と最近特に感じています。
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