"攻撃"から自分を守る
親側の無自覚さも踏まえたうえで、親が「あなたのため」と言うとき、子ども側は"攻撃された"と受け止めたほうがいいことがあります。
攻撃されたら怖いですし、不快になって当然です。そして、攻撃に対して必要になる対処は自分を守ることになります。
その場を離れることができれば離れましょう。難しいようであれば、親の言うことをできるだけ真剣に聞かないように、わざと違うことを考えるようにしてみましょう。
どのような対処をとっても、自分で自分の心を守ろうと意識することが大切です。
それだけで心にバリアができるため、相手からの攻撃による傷が深くなることを防ぐことができます。
「好きにしていい」という"察して"
「あなたの好きにすればいい」という言葉もよく聞きますよね。もちろん、言葉通りであれば、子どもの気持ちを尊重する素晴らしい関わりだと思います。
問題は、言葉通りではなく「好きにしていい」と言いながら、親が望む答えを子どもに出させようとしているパターンです。
この言葉は、「本当に子どもの好きにしていいと思う気持ちがあるけれど、実際にそうされると寂しい」という親側の葛藤状態から出ている場合や、子ども側の優しさや「見捨てられたくない」という恐怖心にあえて付け込んでいる場合などがあります。
どのような場合も、親側は自分の気持ちを示さずに"察して"と暗に子どもをコントロールしようとしています。
このようなコミュニケーションを幼少期から繰り返されてしまうと、子ども側は常に「人が言うことは言葉通りではない。言葉の裏を読んで、常に察して先回りしなくては」と人の気持ちばかり考えてストレスを溜めてしまいがちになります。