親が口にする「あなたのため」は親自身のため。親からの「攻撃」を自覚し、身を守る方法

洞察力と共感性は自分に向ける

もし、親に「好きにしていい」と言われて、「本当は○○してほしいのだろう」と親の言外の意図をくみ取っていたとしたら、察する能力は充分にあるということです。今まで充分、親の気持ちを理解して親のための行動をとってきたという証とも言えます。そんなご自身の洞察力と共感性、行動力に気づいてあげましょう。

そして、「親への配慮は充分してきた」とご自身に声をかけ、これからはその共感性と優しさと行動力を、ご自身のために使ってみようと心がけてみてください。

時には、親の言葉はあえて言葉通りに受け止めて、察する能力は親には使わないと気をつけていくことも有効です。

ご自身の能力を親ではなくご自分のために使っていけたら、日々が今以上に身軽になれるのではないかと思います。

■「あなたのため」は親のため。
■親からの"攻撃"に気づき、自分を守る。
■洞察力や共感性は、親ではなく自分に使う。

 

寝子(ねこ)
臨床心理士。公認心理師。
スクールカウンセラーや私設相談室カウンセラーなどを経て、現在は医療機関で成人のトラウマケアに特化した個別カウンセリングに従事。トラウマの中でも、親子関係からのトラウマケアと性犯罪被害者支援をライフワークとしている。
臨床業務の傍ら、ツイッター(X)で心理に関する発信をし始め、フォロワー1万人超え。
対処法よりも自分を理解することに重きを置いた内容が支持され、ブログ記事は「探していた答えが書いてあった」「自分の状態がクリアに理解できた」と評判になっている。

※本記事は寝子著の書籍『「親がしんどい」を解きほぐす』(KADOKAWA)から一部抜粋・編集しました。

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