【73歳のYouTuber、吉田三世さん】着物リメイクで思い出した。「好きに夢中」って、最強!/人生まだまだ、これからよ 七転び八起き

【73歳のYouTuber、吉田三世さん】着物リメイクで思い出した。「好きに夢中」って、最強!/人生まだまだ、これからよ  七転び八起き 3-P13.jpg

メルカリなどで買い漁った大島紬のほんの一部。アトリエには、棚いっぱいに中古着物や反物が収納されています。大島紬ならではの柄とされる秋名バラ柄や龍郷柄の古着物、大島紬の証紙が付いた反物などは、貴重なはずなのに安く売られていることにショックを受けて、「大島紬で洋服を作ろう」と思いついたのが着物リメイク本につながりました。

少しずつ、会社を縮小するときが来た......と思いました。

古着の着物に出会ったのは、ちょうどその頃。

私は、お宝に出会えるから、メルカリやヤフオクを見るのが好きなんですよ!

ある日、いつも通り、メルカリをのぞいていると、大島紬が安い価格で売られているのを、発見。

「大島紬って、世界三大織物のひとつだよ! なんでこんなに良いものが、安いの?」と手が止まりました。

そして、ハッと、したんです!

「これで、洋服作ればいいじゃない!」と。

着物リメイクの経験はないけど、60年に及ぶ服作りや、プロのドレス屋さんとしてのノウハウを活かせるんじゃないかな、と思ったんです。

ドレスを作る時間がぽっかり空いて、なにかをやりたかったんでしょうね。

そうなったら、もう「着物リメイク脳」です。

手に入れた着物を解いて、洗って、を繰り返しているうちに、着物の職人さんたちの技術の素晴らしさにも感嘆。

オートクチュールのドレス作りの経験を活かして、私なりの着物リメイク服を作りたくなりました。

着物に型紙を載せて、裁断して作るのは、着物生地を洋裁の技術に当てはめているだけだし、使わない着物生地も出てきてしまうとも思いました。

そこで考えたのが、「着物の幅を活かして裁断部分を少なくする」「直線を生かしたデザインで服を仕立てる」こと。

端切れでスカーフやバッグを、胴裏でブラウスも作りました。

着物生地でなにかを作っては、YouTubeで作り方動画を配信しまくって、「やっぱり、私は作るのが、好き!」と再認識。

「次は、なにを作ろう」と、アイデアを練るのも楽しくて、こんなに充実した気持ちは、久しぶりでした。

好きなものがある、夢中になれることがあるのは、幸せ。

いろいろなことに前向きになれる、原動力だなと思います。

 
※本記事は吉田三世著の書籍『人生まだまだ、これからよ 七転び八起き』から一部抜粋・編集しました。
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