夫が亡くなった日から消えた「食欲」。立ち直れたのは「料理ブログ」のおかげで...

料理を通して、元気やパワーをもらった経験はありませんか? 70歳の茶々さんは67歳で夫に先立たれて3年、気落ちして卵かけご飯と納豆ご飯ばかりの食生活を送っていました。そんな生活から抜け出すべく、自分のために作るお昼のお弁当と夕食を毎日ブログにアップするように。そんな彼女が綴る生き生きとした暮らしをまとめた書籍『70歳 自分にお弁当を作る満ち足りた生活』(KADOKAWA)には、シニア世代を力づける記録が詰まっています。今回は本書から、ほっこりした気持ちになれる内容を抜粋してお届けします。

※本記事は茶々さんの書籍『70歳 自分にお弁当を作る満ち足りた生活』(KADOKAWA)から一部抜粋・編集しました。

卵かけご飯と納豆ご飯の日々から抜け出せたのは、ブログのおかげ

熱が出た、頭が痛い、肩がこる、なんてことはあまり感じないタイプ(?)のせいか、「食欲がない」と思ったことはありませんでした。

それなのに、夫が亡くなった日から食欲が消えました。

面倒だと感じたことがなかった食事の支度も、する気になれませんでした。

でも、何か食べておかないとまずいよなあ......と、卵かけご飯と納豆ご飯をかわりばんこに食べていました。

そんなときに始めたのが、ブログ『67歳 初めての一人暮らし けなげに暮らそ』。

投稿するため、と思えば、料理をする気持ちが少しだけわいてきました。

きっかけはなんであれ、料理をしている間は余計なことを考えずにすむ。

今している作業だけに集中し、平常心でいられます。

作りたいから、食べたいからではなく、いやなことを頭から追い出す時間がほしかったのかもしれません。

その頃のブログを見直すと、なんとも貧相な食事ばかり。

でも少しずつ、見栄えにも気を配るようになり......。

「ちゃんと作ろう」「きれいに写そう」という気力をとり戻せたのは、ブログを見てくれる人がいたおかげです。

私は、見られていると頑張れるから。

泣いたり、笑ったり、怒ったり、いろいろな気持ちを吐き出して、ときには共感や励ましの言葉までもらえる。

そんなブログは、私にとって再生の場。

本当にありがたい場所だと思っています。

以前はおいしいものをひとりで食べることに罪悪感を覚えていたのに、今では、夫の好物をうっかり仏壇に供えずに完食してしまって、「あっ、ごめん!」。

それだけ、元気になれているってことだよね?

夫に作っていたお弁当

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春のお弁当。アスパラの肉巻きがメインおかず。ご飯の量はひかえめ。

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とんカツとポテトはノンフライヤーで。左上は皮をむいたプラム。

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ときにはこんなお弁当も。本当は顔を描いたりするのは苦手です。

ブログに上げている自分弁当

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こちらも春のお弁当。たけのこの土佐煮に木の芽をあしらって、季節感を出しています。

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ちくわやハムをくるくる巻くだけで立派なおかずに。りんごの飾り切りはお弁当が華やぐ。

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彩りやあしらいにこだわるのは、ブログを見てくださる方のため、という気持ちもあります。

 
※この記事は『70歳 自分にお弁当を作る満ち足りた生活』(茶々/KADOKAWA)からの抜粋です。

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