秋冬ものの「つぶれ」や「変色」もなんのその! 出した衣類を復活させよう/衣替え

夏が終わり、そろそろ衣替えの季節。衣替えといえば、気になるのが収納中の衣類の黄ばみや虫食い。これらの防ぎ方は意外にも「衣類のしまい方」にコツがあるのだとか。「洗濯王子」として人気の中村祐一さんにプロの技を教えていただきました。

前の記事「シャツ、スカート、ズボン。夏物をスッキリしまえる畳み方教えます/衣替え(3)」はこちら。 

 

出した衣類をチェックしてお手入れを

ふんわりとした素材の秋冬物のニットやコート。衣替えの時に出してみたら、ぺしゃんこになっていたことはありませんか?たんすやクローゼットから出したら、まず全体をチェック。つぶれたり、変色していたりする箇所があれば、お手入れします。

日々のシャンプーに使うヘアトリートメント剤なども活用できます。

 

ぺしゃんこのダウンベスト

振ってたたいて羽毛に空気を含ませて!

たんすの中でつぶれた羽毛入りの上着は、よく振りさばくだけでも、空気を含んでふんわり感が戻ります。あれば乾燥機に20~ 30 分かけると、温風で羽毛がよりしっかり膨らみます。

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しっかり振りさばく
ボタンは外し、肩部分を持ってバサバサと何度も勢いよく振りさばく。

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細部は手ではたく
ハンガーでつり、羽毛の仕切りごとに両手で挟んでパンパンとたたく。

 

 

毛がつぶれたショールやマフラー

ヘアトリートメント剤を活用して滑らかな手触りに

一般的なヘアトリートメント剤(ノンシリコンタイプは除く)を湯で20 倍に薄め、ウールのショールやマフラーに吹きつけます。毛の表面に皮膜ができて感触が滑らかになり、ブラシで毛を立てるとふわふわに。

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希釈液をスプレー
ヘアトリートメント剤を湯で20 倍に薄め、全体に軽くスプレーして乾燥機やドライヤーで乾かす。

秋冬ものの「つぶれ」や「変色」もなんのその! 出した衣類を復活させよう/衣替え 1809p071_06.jpg毛を逆立てる
衣類用ブラシで表面を優しくなで、毛を逆立てる。最後に毛の流れに沿ってブラシをかけて。

 

 

変色した白のセーター

諦めずに重曹を加えた漂白液につけ置きを

白系のウールの衣類に皮脂汚れが残っていると、収納中に汚れが茶色くなります。液体漂白剤に重曹を少量加え、つけ置きしてみて。変色した皮脂汚れが落ちやすくなる効果があります。

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漂白液を作る
適量の水に表示分量の液体漂白剤、水1Lに対して小さじ1/2の重曹を溶かす。重曹を入れ過ぎると素材が傷むので注意。

秋冬ものの「つぶれ」や「変色」もなんのその! 出した衣類を復活させよう/衣替え 1809p071_08.jpgつけ置きする
ウールの衣類を浸し、30 分ほどつけ置きしてから、漂白液ごと洗濯機に入れ、ウール用の設定で洗濯をする。  

 

取材・文/山崎さちこ 撮影/木下大造

 

 

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中村祐一(なかむら・ゆういち)さん

1984年、長野県生まれ。洗濯家。家業のクリーニング会社の3代目を継ぎ、「洗濯王子」の愛称で、テレビや雑誌、講演などで活躍。著書に『マンガでわかる洗濯の裏ワザ』(家の光協会)など。

 

この記事は『毎日が発見』2018年9月号に掲載の情報です。

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