眠れない、だるい...といった年齢とともに増える体の不調。「薬膳なら解消できます」と言うのは、テレビで活躍しながら国際薬膳師の顔も持つ麻木久仁子さん。そんな麻木さんの著書『生命力を足すレシピ』(文響社)から、「薬膳の基本」や疲れにくくなる「薬膳レシピ」をご紹介。今日の献立にひと工夫を。
飲み物から生命力をもらえる、お茶の選び方
日々何気なく飲むお茶。
口から体に入るものですから、もちろんこれも、薬膳です。
お茶は、原材料にもよりますが、発酵度合いによって体を温めるか冷ますかが決まります。
基本的に発酵させてある烏龍茶や鉄観音茶は体を温め、不発酵茶である緑茶や蕎麦茶は、熱を抑える働きが。
たとえば下で紹介するレモン入り緑茶は、レモンで生命力を体に回しつつ、緑茶で体を冷まし、水分を外に逃さないようにしています。
ですから、汗をかきやすい夏の暑い日にもぴったり。
それぞれの季節ごとにおすすめのお茶とちょい足しアイテムをまとめましたので、忙しくて食事に気を回せないときは、ぜひこのお茶だけでも飲んでみてくださいね。
<お茶ちょい足しするなら...>
春:烏龍茶、緑茶+みかんの皮、
梅雨:はと麦茶、蕎麦茶+とうもろこしのひげ
夏:はと麦茶、蕎麦茶、緑茶+ミント
秋:烏龍茶+松の実、なつめ、クコの実
冬:プーアール茶、紅茶+炒り黒豆
「レモン入り緑茶」の作り方
【材料】
レモン...適量
緑茶の葉...適量
【作り方】
① 緑茶を入れる。
② 湯のみ茶碗に注ぎ、薄くスライスしたレモンを浮かべる。
レモンは香りと酸味で気を巡らせる存在。
「気滞」といって、うまく気が回らなくてイライラするのを、すーっと動かしてくれるお茶です。
症状別や季節に合わせた70の薬膳レシピを集めた料理本。食材図鑑など薬膳の基本が身に付きます