何を始めるにも時間がかかる、すぐに気が散る...そんな悩みを解決する方法があることをご存知でしょうか。必要なのは、たった30秒。わずかな時間で「集中力」を発揮して持続できるメソッドがまとめられた『30秒集中法―いきなり一点にすべての能力を集め、持続させる―』(森 健次朗/ワニブックス)から、誰でもできる「集中する技術」を連載形式でお届けします。仕事や普段の生活で、きっと「良い結果」が残せるようになるはずです。
文章を速く読み、読解力を上げる「1文字1秒法」
社会人にとって、文章を読む力は大変重要です。
文章を速く読み、しっかりと理解することができれば、それは武器になります。
仕事においても、勉強においても、文章を読む力は基本です。
集中力を高め、文章を読むスピードを上げ、読解力を高めるための方法が「1文字1秒法」です。
「さあ、仕事を始めよう」「さあ、これから勉強をしよう」というときに、目の前の資料やテキストの文字をひとつずつ1秒かけて読んでいくのです。
とはいえ、すべての文字を1秒ずつ読んでいくと、時間がどれだけあっても足りません。
そこで、最初の5文字を1文字ずつ、1秒間ピントを合わせて読んでいくのです。
何かを始めたときに、この一工夫を行なうことで、集中の質に違いが生まれます。
社会人なら、文章に触れる機会が多くあります。
資料、契約書、報告書、書籍など、すべては文字情報の集合体なのです。
この文字情報に集中できないということになれば、仕事も勉強も効率を落としてしまいます。
文章情報をうまく自分の中に吸収していくための秘訣が、「1文字1秒法」なのです。
カメラ撮影時、ピントが合っていないときにシャターを押すと、ピンボケ写真になります。
同様に目の焦点が文字に合っていないと、正しい文字情報は受信できず、ケアレスミスの原因となります。
目が疲れてくると、文字を読み間違えたり、同じ行を2度読んでしまったりと、ケアレスミスを起こしてしまうのです。
そうなると、内容や文章を読み飛ばしてしまい、時間をかけて読んでも、結局自分の中になんの情報も残らないことになってしまいます。
資料や書籍を読むときなどのミスを減らすためにも、この方法は有効です。
わかったつもりがなくなる
文字に目の焦点が合っていないと、文章を読む時間がかかったり、ざっと読み飛ばしてしまうということが起こります。
大量の文章を正確に読まなければならないのが社会人ですが、内容がしっかり腑に落ちなければ、読んだ時間がムダになるだけです。
さらに、社会人が出社して一番最初にすることが多いのが、メールのチェックです。
このメールチェックも、ぼんやりした頭で漫然と行なうと、集中力が高まらず、1日の仕事の効率を落としてしまいます。
最初の5文字をしっかりと読み、高い集中力で朝からスタートダッシュを切ることが大切です。
それでは、どのように1文字1秒をかけて読んでいけばいいのかを具体的に説明します。
まずは、文章を一気に読みたくなる気持ちをぐっと抑えます。
目で文章をどんどん追っていくということを、いったんやめてください。
次に、メールの文言や資料の文字の最初の1文字に焦点を合わせ1秒間凝視します。
そして、2文字目、3文字目、4文字目、5文字目と、各文字に焦点を合わせ、それぞれ1秒ずつ凝視していきます。
たとえば、「おはようございます」という文章があったとしたら、「お」「は」「よ」「う」「ご」と文字を一文字ずつ区切って、1文字1秒凝視していくのです。
5文字目を凝視し終えたら、後はスムーズにいつものように読んでいってください。
慣れないうちは「少しめんどうだな」と思うかもしれませんが、これを行なうことで、集中力を高められ、文章を読むスピードも理解力も高まります。
1日の仕事を効率的に、生産性高く行なえるようになるのです。
メールなら、5文字以降の読み取りがスムーズになります。
勉強でも、読んだつもり、わかったつもりになっていて、しっかりと理解していなかったということを防止することができます。
報告書や契約書、資料などの正確にチェックが必要なものも、「1文字1秒法」を使うことで、文章の読み飛ばしや日付の確認、数字の正確なインプットができます。
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