いろいろと気にしすぎていつも失敗ばかり...意外と多くの人が持つこの悩み、実は「自意識」が原因なんです!臨床件数約8万件の有名カウンセラー・大嶋信頼さんの著書『「気にしすぎてうまくいかない」がなくなる本』(あさ出版)から、過剰な自意識を抑え、人生をラクにしてくれる「無意識」の使い方を連載形式で紹介します。
自信がないから完璧でなければと思う
完璧主義の人は、なんでも「完璧にしよう」と努力して、高い目標を設定し、自分に厳しく、他人の評価を気にしてしまう傾向があります。
だから外から見たら「自信がありそう」と見えるのですが、実は中身はボロボロで「全然自信がありません」という感じだったりします。
「完璧」を目指すのですから、テストだって100点じゃなければ満足しません。たとえ90点という高得点をとっても、「何で90点だったんだ。ダメな私!」と完璧じゃない自分を責め、「自信が持てない」となってしまいます。
誰しもいつも「自分の思い通りにいく」なんてことは神でないからありえません。
なので、完璧主義者は、常に「完璧を目指しているのに完璧になれない」と自分にダメ出しすることになります。
自信が持てなければ持てないほど「完璧にならなければ」と高い目標を掲げ、それに向かって一生懸命に努力する。たとえそれがうまくいっても「完璧主義」だから細部の「うまくいっていない!」という部分に目がいってしまい、「やっぱりダメじゃない!」と自信が持てなくなる。
完璧主義者はいつまでたっても自信が持てないのです。
完璧にできないからやらない
また、完璧主義者には、完璧を目指してしまうため「完璧に片付けられないから今は片付けられない」と片付けを後回しにするタイプもいます。
そのような人は「いつか完璧にやる!」と思っていて、「自分の気力」とか「体力」とかが整わないと「片付けができない!」と考えてしまいます。
例えば「今日はちょっと疲れているから片付けられない」となるのは「こんな体力じゃ、片付けが完璧にできない」という完璧主義が働いてしまうから。
メールの返信でも「完璧な文章で返さなきゃ」と思うから「相手が私の文章を読んだらどう思うだろう?」とぐるぐる考えてしまいます。
そうして、結局「いつまでも書けない」となって、相手から「だらしない人と思われる」となります。
家の中や引き出しの片付けができていなくて、メールの返信も的確にできない。そうすると、最終的に自分を「ダメなやつ」と責めてしまい、「自信が持てない」となってしまうのです。
自分に盲目な人ほど他人に厳しい
また、「他人に対して完璧を求める」という完璧主義者もいます。
「あの人のあのやり方は間違っている!」とか「あの考え方は違っている!」などと、人の間違いばかり目について頭の中でダメ出しをしたり、実際にネットなどで相手に対してダメ出しをしてしまいます。このようなタイプの完璧主義者は、自分が完璧にできていないことを認めてしまったら「自分の存在価値がまったくない」と極端に不安になってしまうため、人のことを「完璧じゃない!間違っている!」と批判し続けてしまいます。人に対し批判や非難する人は一見自信があるように見えたり思えたりするものです。
しかし、実際は「ダメな自分の現実を見たくないからやっているだけ」でまったく自信がなかったりするものです。
4章にわたり、人間関係や仕事などテーマごとに悩みを解決できる「無意識」の使い方が解説されています