「令」の字が2種類あるのはなぜ? 意外と知らない新元号のヒミツ

30年間続いた「平成」が幕を閉じ、5月から「令和」という新しい時代が幕を開けました。そこで今回は、「令和」にまつわる様々な疑問をピックアップ。例えば「令和」の「令」の字には2種類の漢字がありますが、一体なぜ2つの漢字が存在するのでしょうか。屋根の下が「刀」のような形をしているものと、下が「マ」の形になっているもの。実は2つの漢字のルーツには、意外な真実が隠されていました。

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「マ」型と「刀」型... 先に生まれた「令」はどっちの字?

4月16日放送の「この差って何ですか?」(TBS系)には、大東文化大学の文化部准教授・山口謠司先生が登場。山口先生によると、そもそも先にできた漢字は屋根の下が「マ」の形をしている「マ型」の方だといいます。

この「マ」型の字は、物の形をかたどって描かれた"象形文字"が起源。もともとは建物の下で"いいつけ"を聞いている人を表わしていたそうで、およそ7世紀頃には今の形に。一方「刀」のような形の「令」は、中国に「明」という王朝があった16世紀頃に作られました。

ではなぜ「マ」型は、後からできた「刀」型の「令」に変わったのでしょうか。その答えは、書物を作る際に使われた版画「木版印刷」にあります。木に文字を彫って作る「木版印刷」は、鋭角な文字を掘るのがとても難しかったそう。そこで掘りやすいように、「マ」の鋭角部分を直角に変更。つまり「マ」型から「刀」型に変わった理由は、印刷屋の都合がキッカケだったのです。

これには番組出演者の久本雅美さんも、「意外な理由!」と驚きの様子。番組視聴者からも「そもそも『マ』型の方が後からできた漢字だと思ってた!」「ちょっと予想外すぎる理由にビックリ...」「全ては印刷屋さんのせい(笑)」など反響の声が続出していました。

ちなみによく耳にする「明朝体」は、この「木版印刷」から生まれた文字。「明」の王朝時代に作られた「書体」という意味から、「明朝体」と呼ばれるようになったといわれています。


「令和」にはどんな願いが込められている?

「令和」にまつわる疑問は他にも。5月7日放送の「林修の今でしょ! 講座」(テレビ朝日系)では、「令和」に込められた意味を解説。漢文学の第一人者・白川静先生の説によれば、「令和」には「立派」「輝く」「皆が仲良くする」といった意味が込められているそうです。

そもそも元号には、"どのような国や世の中にしたいか"という天皇や国民の思いが反映されているもの。例えば江戸時代の元号「万治(まんじ)」は「万=すべて」「治=なおす」という意味を持ち、江戸時代最大の火事"明暦の大火"からへの復興の願いが含まれています。

そして今回の新元号「令和」には、「令=立派な、輝いた」「和=皆と仲良くする」という思いが。ちなみに「令」が何故「立派な、輝いた」なのかというと、注目すべきは"漢字の形"。実は「令」の屋根部分は"礼儀用の帽子"を表し、「令」の「刀」部分は"膝をついて神に祈る人の姿"を表現しています。つまり"神のお告げを頂いている様子"から、「令」=「立派なもの」「輝いた」という意味合いに。

"平和的で立派な時代"という願いが込められた「令和」。その名の通り、「令和」が日本にとって良き時代になるといいですね。

文/藤江由美


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