1993年、東京パフォーマンスドールの姉妹ユニットとして結成された大阪パフォーマンスドール(以下、OPD)。リーダーの武内由紀子さんは、95年に今田耕司さん、東野幸治さんと「WEST END×YUKI」を結成し、「EAST END×YURI」の「DA.YO.NE」の大阪弁カバー「SO.YA.NA」を歌ったことでも知られている。
OPDは約3年間の活動を経て充電期間に入ったが、結成15周年にはライブ、25周年にはトークライブと、アニバーサリーイヤーにはイベントを実施してきた。そんな中、今年は30周年を祝し、11月11日(土)に久しぶりのライブを開催! しかも、新曲制作から衣装、ロゴデザインまですべてメンバーによるセルフプロデュースだという。アラフィフになった彼女たちが、いま新たなチャレンジをする理由とは? 年齢を重ねてもなお輝き続ける理由、タレントや主婦など境遇は変わっても仲良しでい続ける秘訣について、メンバーの武内さん、中野公美子さんに話を伺った。
取材・文=野本由起 撮影=島本絵梨佳
30年経ったいまもOPDは家族
──OPDのライブは、実に15年ぶりです。このたび30周年記念ライブを行うことになったきっかけは?
武内由紀子さん(以下、武内):OPDのメンバーは、やたらと仲が良くていまも頻繁に遊んでいるんです。メンバーのグループLINEでもよくやりとりをしていて「30周年やし、なんかせぇへん?」という話になりました。
中野公美子さん(以下、中野):15周年のライブも25周年のトークライブも、みんなで話をする中で立ち上がった企画なんです。
──ずっと良い関係を保っているんですね。あらためて、今回のライブに参加する5人の近況について教えてください。
武内:私はいまも吉本興業に所属して、タレント活動を続けています。ただ、5歳と3歳の子どもがいるので、いまは子育てがメイン。仕事はセーブしています。
中野:私は最近美容に興味があり、日本化粧品検定という資格を取りました。少しずつではありますが、モデルとしての活動もしながら美容について発信しています。並行して、いままでやっていたお芝居も続けています。
武内:他のメンバーに関して言うと、古谷文乃と稲葉貴子は「(s)pirit color」(ピリットカラー)というユニットを組んで音楽活動を続けています。上田美穂は関西在住で、芸能活動はせずに主婦をしています。
──皆さんは東京にお住まいで、上田さんだけが関西在住なんですよね。どういう時に会うのでしょう。
武内:大阪に帰った時ですね。OPDには他にもメンバーがいるんですけど、グループLINEで「今度、大阪帰りますけど会いませんか?」って、連絡を取り合って。
中野:「集まれる人、集まろう」ってね。私も実家が大阪なので、帰った時にはミホ(上田さん)に連絡してご飯を食べに行きます。
──女性の場合、結婚、出産などライフステージが変わると、徐々に疎遠になるケースもありますよね。どうやって良い関係を保っているのでしょうか。
武内:確かに、普通の友達だったらだんだん会わなくなりそうですが、そもそもOPDは家族みたいなもの。結婚も出産も関係なく、誰かしらの家に集まっています(笑)。
中野:昔から家族ぐるみのお付き合いだったよね。メンバーのお母さま、お父さまと個人的にご飯に行くこともありました。
武内:結成当時は、みんな20歳前後で学生のメンバーもいました。毎日レッスンで、メンバーの家族に送り迎えしてもらっていたので、そこから家族ぐるみのお付き合いが始まって。ライブが終わったあとも、子どもたちだけで外食するわけにはいかないので、誰かの親御さんに連れていってもらって、ご飯を食べてカラオケを歌う、みたいな(笑)。
中野:同じ目標があって、みんなで一緒に頑張ってきたからこそ、いまも関係を保てているのかもしれませんね。
──おふたりにとって、OPDはどういう存在ですか?
武内:ひと言で表わすなら、やっぱり「家族」。メンバーの誰かに何かあったら助けるし、助けてもらうし、絶対に見過ごさない。
中野:私も同じ。「家族」ですね。
──家族の中でも、皆さんどういう役割ですか?
中野:(武内さんを指して)お母さん! 厳しいことも言うけど、一番頼りにしてます。
武内:表向きは私がお母さんだけど、実は家族を仕切っているのは稲葉です(笑)。コミ(中野さん)は、三姉妹の真ん中やな。とにかく自由! アヤノ(古谷さん)は、普段は黙ってるけどひと言が重いタイプだから長女。ミホは末っ子やね。