外出自粛が続いたせいで、運動が不足気味...。気付けば、下腹がぽっこりしてませんか? 寝たままできる体操で、若々しい体に! 岡部クリニック院長 岡部正先生にぽっこりお腹を凹ませる姿勢の整え方を教えていただきました。
私たちのおなかの悩み
「20代の頃と比べて体重が5kg以上増えた」「手足はやせているのにおなかだけぽっこり」「足腰が痛くて動くのも外出もおっくう」「おなかやせしようと体操したけれど続かない」
こういった大人女性の悩み、今回ご紹介する「ぽっこりおなか凹ませ体操」なら、寝たままラクラク続けられるんです!
そこで、まずは「お腹ぽっこりの原因」から見ていきましょう。
大人世代のおなかぽっこりは・・・
下腹ぽっこりの正体は、必ずしも皮下脂肪ではないんです。
「内臓下がりタイプ」と「姿勢の悪さ」タイプがあるので、しっかり確認してみてください。
やせているのに下腹が出ている
「内臓下がりタイプ」
猫背や骨盤のゆがみで起こる
「姿勢の悪さタイプ」
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どちらもおなかを支える力が不足しています
詳しい記事はこちら:やせているのに下腹が出てる...。大人女性の「おなかぽっこり」2つの原因とは
姿勢を正せば「ぽっこりおなか」は凹んでいきます!
◆姿勢を整えるストレッチ(①~④毎日すべて行います)
①首
左側の鎖骨上のくぼみに左手をあて、軽く押します。
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鎖骨上を押しながら、天井を見上げるように首を後ろに倒します。
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右方向に首を少しずつ倒します。伸びている感覚があるところで止め、20~30秒伸ばします。逆側も同様に行います。
20~30秒伸ばす
②肩甲骨
3セット行う
左手を肩の高さまで上げてひじを曲げ、そのまま左の手のひらを壁に当てます。
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左手は固定したまま、右の肩を後ろに引くイメージで胸を張ります。ゆっくり深呼吸しながら、20~30秒伸ばします。逆側も同様に行います。
20~30秒伸ばす
③上半身
ベッドに仰向けに寝て、左脚をベッドから下ろします。そのまま両手を上に伸ばします。
バンザーイ
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鼻から息を吸っておなかを膨らませる
吸って~
ゆっくりと深呼吸を10回行います
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口から息を吐いておなかを凹ませる
吐いて~
全て行ったら、脚を替えて同様に行います。
④お尻
床に仰向けになり、左脚を右脚の上にのせます。
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右脚を抱え込むように寄せていきます。お尻の後ろからももの後ろ側が気持ちよく伸びているのを感じて。逆側も同様に行います。
詳しくはこちら:「ぽっこりおなか」を凹ませる!首、お尻、肩甲骨...「姿勢を整える」4つのストレッチ
◆一日2分のストレッチで自然とおなか周りすっきり
毎日、どれか一つストレッチを行います(①~③)
①おなか&太もも前ストレッチ(左右1セットずつ行う)
ベッドに仰向けに寝て、左脚をベッドから下ろします。
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下ろした左脚のひざを、できるかぎり曲げます。骨盤が引っ張られる感じをイメージします。そのまま両手を上に伸ばします。
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ゆっくりと深呼吸を10回行います。鼻から大きく息を吸い、口からゆっくり吐きます。逆側も同様に行います。
②上半身反らしストレッチ(3セット行う)
床に両手両足をついて、腕立ての状態になります。
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上半身のみ起こしていきます。股関節(恥骨)を支点に、骨盤を立てて上体を起こすイメージで。ゆっくり鼻から息を吸い、口から吐きながら30秒くらい伸ばします。
③うつぶせ太ももストレッチ(左右3セットずつ行う)
うつぶせに寝ます。顔は横に向けてかまいません。
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左ひざを曲げ、足首を左手で持って引っ張り、ももの前側を伸ばします。骨盤の両サイドが床から浮かないようにします。顔は床から離れてもかまいません。逆側も同様に行います。
詳しくはこちら:1日2分で「ペタンコおなか」を目指しましょ♪「おなか周りすっきり」ストレッチ3種
◆1分、脚を持ち上げるといつの間にか下腹が凹んできます
①脚バタバタ体操(10回×3セット行う)
床に仰向けに寝ます。
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背泳ぎのように脚をバタバタさせるイメージで、交互に脚の上下運動をします。交互に10回、脚をバタバタさせます
②脚折りたたみ体操(10回×3セット行う)
床に仰向けに寝て、両手は床につけます。
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両ひざを曲げて、ももの前側が胸につくところまで脚を上げます。
ひざがまっすぐになるまで戻します。
詳しくはこちら:毎日1分で下腹が凹んでくる! 大人女性の「脚」の体操2種
◆たったの1分、おなかに集中!きれいなくびれが手に入ります
①体まっすぐ持ち上げ体操(30秒~1分続ける)
【体がぐらついてきたら】
体がぐらついてきたら、筋肉の限界の合図。いったんやめて、少し休憩を挟んでから、もう一度挑戦しましょう。
②おなか凹ませ深呼吸(10回×2セット行う)
床に仰向けに寝て、ひざを立てます。その状態のまま、おなかを意識しながら、鼻から息を吸い、おなかを限界まで膨らませます。
口から息を吐きながら、おなかを凹ませます。
詳しくはこちら:大人女性は毎日1分!「きれいなくびれ」を手に入れる2つの体操
「食事日記」から分かる!! 食習慣の4つの改善ポイント
①間食を減らす
何となく暇なときやイライラしたとき、いつの間にか近くのお菓子の袋に手が伸びている。そんなことはありませんか?「女性は、家の中にこもっていると太る人が多くなります」と岡部先生。何か食べたいと思ったら、トイレに行く、歯を磨く、部屋の中でできるストレッチや足踏みをするなど気をそらすと、間食を減らせます。
②食べる場所は一定にする
「食卓以外の場所で何か食べていることが多い人は、家の中を見直してください。目に入りやすい場所にお菓子やつまめるものが置いてあると、ついつい食べてしまい、太る原因になります」(岡部先生)。食事をする場所は一カ所に決める、目に見える範囲に食べ物を置かないといった工夫をすることで、無意識に、食べることを防げます。
③気分にまかせて食べない
「退屈だから」「イライラしたから」というときに食べていたら、要注意。「食欲と関係がないときに食べている人は、ストレスがたまっているかもしれません。異常な食欲を感じたら、早急にストレスを解消しましょう」(岡部先生)。運動で体を動かす、入浴するなど、自分なりのストレス解消法を見つけ、食べ過ぎない工夫を。
④栄養バランスを考える
「ぽっこりおなかを解消するには、筋肉の材料となるたんぱく質をしっかり食べることが重要です。特に70歳を過ぎると、サルコペニア肥満(※)になってしまう人が増えてくるので注意してください」(岡部先生)。具体的には、毎食、肉、魚、卵、大豆製品、チーズのいずれかを食べるようにします。同じものばかり食べるのもNGです。
※サルコペニア肥満とは、「筋肉が減少している状態」と「肥満」の両方を併せ持っている状態。通常の肥満よりも生活習慣病などにかかりやすく、運動能力、特に歩行能力を低下させ、寝たきりになるリスクを高めます。
詳しくはこちら:「食事日記」つけてみませんか? 三食おいしく食べて「ぽっこりおなか」にならない食事術
取材・文/オフィス・エム(寳田真由美) イラスト/秋葉あきこ