外出自粛が続いたせいで、運動が不足気味...。気付けば、下腹がぽっこりしてませんか? 寝たままできる体操で、若々しい体に! 岡部クリニック院長 岡部正先生に「ぽっこりおなか」の原因と解消方法を教えていただきました。
正しい姿勢と筋力強化でおなかペタンコに!
「下腹ぽっこりの正体は、必ずしも皮下脂肪ではありません」と話すのは、岡部正先生。
私たち世代に多いおなかぽっこりには、大別して二つあります。
「年齢を重ねると、手足はやせているのに、下腹だけぽっこり出てしまう人が少なくありません。これは、筋肉が衰えることで、内臓が本来あるべき位置よりも下がってしまうから。また、姿勢の悪さや骨盤のゆがみによって下腹が出てしまう人もいます。このタイプは、正しい姿勢を心がけるだけで、ある程度、下腹ぽっこりが解消されることも。人によって、両方が複合していることもあります」
どのタイプも、おなかぽっこりを解消するには、おなかを支える筋肉をつける必要があります。
「姿勢が悪い人は、まずはストレッチで正しい姿勢を身につけてください。また、普段運動しない人が急に動くと、かえって体を痛めることも。無理せず、毎日続けることを目指してください」
大人世代のおなかぽっこりは・・・
やせているのに下腹が出ている
「内臓下がりタイプ」
猫背や骨盤のゆがみで起こる
「姿勢の悪さタイプ」
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どちらもおなかを支える力が不足しています
おなかを支える筋肉とは?
おなかくびれ筋
おなかの横にある筋肉(腹斜筋)の内側にある腹横筋のこと。コルセットのように内臓を覆い、安定させる作用があります。
脚引き上げ筋
腸骨筋、大腰筋、小腰筋からなる腸腰筋のことで、股関節を支える筋肉。この筋肉が衰えるとおなかがぽっこりします。
ほかにも・・・
多裂筋:背骨の深いところにあり、背骨をまっすぐに保ち、姿勢を支えています。
横隔膜:胸腔と腹部を仕切るドーム状の筋肉膜。呼吸をするときに使います。
骨盤底筋群:骨盤の最も下にあり、ハンモックのように内臓を支えています。
姿勢が悪くなっていませんか?
①顔が曲がっている
気付くと、顔がうつむき加減になっていることが多い。
②左右対称になっていない
立って正面から鏡を見たとき、肩の高さが左右で違う。
③背中が丸まっている・あごが出ている
立って横から鏡を見ると、肩より頭が前に突き出ている。
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上の3つに思い当たることがある人は...
・姿勢を整えるストレッチ
・おなかを凹ませる体操
思い当たることはない人は...
・おなかを凹ませる体操
上記の体操を行うことで「ぽっこりおなか解消」のほかにも効果が!
猫背
おなかを支える筋肉がつくと姿勢が整い、自然と背すじピーン!
便秘
筋肉がつけば、下垂した内臓が正常な位置に。胃腸の働きも活発に!
腰痛
下腹がぽっこりしていると腰に余計な負荷が。筋肉をつけて改善を。
肩こり
おなかを支える筋肉がつき姿勢が整うと、自然と肩こりも軽減。
取材・文/オフィス・エム(寳田真由美) イラスト/秋葉あきこ