44歳、いまや「お局」的な立ち位置で、多くの新人を見てきた私を最も困らせた...「泣いちゃう新入社員」

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:りん
性別:女
年齢:44
プロフィール:子どもが小学生になり、やっと自分の時間が持てるようになってきました。

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現在44歳で、正社員で働いております。

小学生の子どもが二人おり、夫は48歳です。

今勤めている会社は中小企業のメーカーで、新卒で採用されてからずっと働いています。

いまだに結婚を機にやめる女性社員が多く、私の年齢で残っている女性社員は少なく、いわゆる「お局さん」と呼ばれる立ち位置にいます。

そんな私が見てきた新入社員の中で一番大変だったのが、4年前に入社してきた子です。

いつものことのように新入社員が入ってきて、私が教育係となりました。

難関大学卒業の女の子で、元気に挨拶できる、素直でいい子でした。

第一印象が良く、周りの女性社員も営業の男性社員も「彼女が入ってきて良かったな」と思っていました。

ところが...

研修が終わって実務を開始してからは、まさに「苦労の連続」。

とにかく覚えが悪く、要領も悪いのです。

例えば商品の金額について。

倉庫に置いてある商品は、「こちらで運送会社を手配して配達する」「相手先に引き取りに来てもらう」のいずれかで、金額が変わってきます。

運送料がかかるかかからないかの違いです。

彼女には、何度説明しても、そのことが分かってもらえませんでした。

計算がずれていたり、相手先から「引き取りに行く予定だったのに、届いてしまった」と苦情がきて知ることもありました。

私の指導の仕方が悪いのかもしれないと思い、初歩の初歩からやるようにしました。

その時も、彼女は全てメモを取り「次からは出来そうです。ありがとうございました」と言います。

しかし、また間違うのです。

会社名、ファックスの送り先、社外文書の承認の取り方、金額が間違ったときの訂正の仕方......。

「この間メモしていたよ? 確認してごらん」

メモを確認させますが、初めて見たようなリアクション。

いつまでたっても覚えてくれずに、またか......と思う日々。

そして厄介なのが、ミスを指摘すると、落ち込んで泣いてしまうのです。

ポロポロと涙を零したり、トイレに席を立ったりして、その分時間をロスしてしまいます。

四半期決算など忙しいときは、たくさんの誤りがあるので、トイレから戻ってきては指摘し、また泣いて、また指摘して、また泣いての繰り返し。

彼女の仕事だけでなく、私自身の仕事も全く進まないので苛々してしまいました。

そのころはまだうちの子どもが幼く、私も早く家に帰りたい、早く家のことをしたいという気持ちもあったので、余計に苛立っていたのだと思います。

上司に相談しても「根気よく教えてくれ」と言われ、本当にしんどかったです。

その子は結局1年ほどで部署異動になりましたが、その後半年でやめました。

私がいけなかったのかなと思い出すことがあり、今でもモヤモヤした気持ちが残っています。

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