がん、肥満、高血圧、肺炎もリスク減!「1日1万歩」があらゆる病気を防ぐ【呼吸器内科の大谷義夫先生が解説】

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心筋梗塞と脳卒中を防ぐ

心筋梗塞や脳卒中の主な原因は、動脈の血管が硬くなって血流が悪くなる「動脈硬化」。予防には食事の見直しなどが欠かせませんが、加えて大谷先生が推奨するのがウォーキングです。歩くことで肥満が解消されれば、血圧が下がり、心筋梗塞や脳卒中のリスクを減らせる可能性が高くなります。

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感染症にかかりにくい
軽い運動を行うと、免疫力を高めるNK細胞が活性化します。新型コロナウイルスに関するアメリカの調査では、週10分以内の運動量の人は、週11〜149分および週150分以上の運動量の人に比べて入院・死亡リスクが高いという結果に。同様に、肺炎やインフルエンザ、風邪なども罹患や重症化の予防につながります。

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糖尿病を改善する
高齢女性約5000人を対象としたアメリカの調査では、1日の歩数が2000歩増えると、糖尿病の発症リスクが12%低下することが判明。少し汗をかく速度で歩くと14%低下と、より効果があることが分かりました。糖尿病の改善には、食事の他、運動も重要なのです。

「ひざ痛」の心配は不要です
「ひざ痛が悪化しそうで歩くのが怖い」という人もいるでしょう。ですが、世界的に有名な医学雑誌には、「ウォーキングと変形性膝関節症の因果関係は認められない」という調査結果が掲載されています。「無理のない範囲で、毎日少しずつでもいいので歩いてみましょう」(大谷先生)。

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構成・取材・文/岡田知子(BLOOM) 撮影/木下大造 モデル/永谷佳奈(オフィス美江) イラスト/原田マサミ

 

<教えてくれた人>

池袋大谷クリニック 院長
大谷義夫(おおたに・よしお)先生

群馬大学医学部卒業。東京医科歯科大学呼吸器内科医局長、アメリカ・ミシガン大学留学などを経て、2009年より現職。国内屈指の呼吸器内科のスペシャリストとして、メディアなどで情報を発信している。著書も多数。

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