アチーブメント出版から、2023年3月30日、『認知症の脳もよみがえる頭の体操 漢字パズル編』が発行されました。累計10万部突破の人気シリーズの第4弾として上梓された本書には、漢字を使った認知症対策ドリルが60日分収録されています。
内閣府の発表によると、「団塊の世代」が75歳を迎える2025年、認知症の発症者は高齢者の人口の20%を超えると言われています。その数、なんと、5人に1人! 認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)も含めれば、かなりの割合に上ると見込まれます。
今や、がんよりもなりたくない病気だと言われる認知症。その大きな理由としては、「一度なったらおしまいだから」、「治療法がないから」などが挙げられています。
そこで今回、紹介するのが『認知症の脳もよみがえる頭の体操 漢字パズル編』です。「元祖脳トレ先生」として知られる川島隆太教授が開発した認知症の非薬物療法「学習療法」をもとにしており、1日10分、漢字パズルを楽しみながら解くだけという人気シリーズの新刊です。今、日本中で毎日1万5000人が学習療法に取り組んでおり、海外にも広まりつつあります。ポイントは、漢字を目で見たり、声に出して読んだりするだけでなく、手を動かして書くこと。これにより脳のなかで認知症対策のカギを握る領域、「前頭前野」の活性化を目指せるといいます。
著者メッセージ(本書「おわりに」より抜粋)
人間、誰しも歳をとるにつれて脳も体も衰えます。しかし、それは"成長しない"ということではありません。
たとえ高齢期と呼ばれる世代になっても、心の持ちようひとつで人として成熟していくことはできるし、より賢くなっていけるのです。私は、その考え方を「スマート・エイジング」として提唱しています。
歳を重ねるということは、自分という歴史を築き上げる行為ともいえます。年を追うごとに、人生を豊かにしていくことができるし、高齢者は社会的弱者などという従来の考え方を、その手で変えていくことだってできるのです。
でも、そのためにはやらなければいけないことがあります。あなたの脳を、使い続けることです。
毎日10分。
この小さな積み重ねが、加齢のかたちを大きく変えます。それはつまり、未来を変えるということなのです。
いつか訪れる最後の瞬間を、明るく幸せに迎えるために。ともに賢く、歳をかさねていきましょう。
担当者に話を聞いてみました。
「(今回の書籍の狙いは?)『頭の体操』は、2018年に第1弾を刊行した累計10万部突破の人気シリーズで、認知症の予防・進行抑制を目的に中高年層から高齢者層までの方にご愛読いただいております。合計3冊出ているのですが、既刊本を読まれた方からもっと問題をたくさん解きたいとお声をいただいたため、問題数を増やした新刊を発売することにしました。それと同時に、計算や漢字、言葉、イラストなど、多ジャンルの問題を網羅していた第1~3弾とは趣向を変え、読者の方の問題ジャンルの好み(文章を使った問題が好き、計算問題が好きなど)に答えられるよう、『漢字』に問題ジャンルを特化させることにしました。実際に、問題を解くなかで漢字を声に出して読んだり、手を動かして書くことで、認知症予防・進行抑制効果をアップさせられます」
「(今回の書籍のイチオシは?)認知機能改善効果が証明されている『学習療法』に基づいた問題を収録しています。また、シリーズ最多の問題数とページ数で構成されており、認知症予防にまつわるコラムも充実しています。ところどころにイラストを入れて、取り組むのが楽しくなるレイアウトに仕上がっています」
「(ユーザーへのメッセージ)あくまで1日の取り組み量である2ページは目安なので、もし問題を解くのにものすごく時間がかかるようでしたら1日1ページずつ進める、問題の途中でも 10分経ったら終わりにするなどして、自己流にアレンジしてみてください」