『100歳まで元気でいたければ心臓力を鍛えなさい』 (大島一太/かんき出版)第1回【全8回】
心臓は私たちの身体に欠かせない臓器で、止まることなく働き続ける「命の泉」のような存在です。『100歳まで元気でいたければ心臓力を鍛えなさい』の著者で、心臓をテーマにした多くの著書を持つ循環器科医・大島一太さんによれば、長生きするには心臓の健康が不可欠であり、日々の生活を意識することが重要だそう。本稿では基本として覚えておきたいトピックを紹介します。
※本記事は大島一太著の書籍『100歳まで元気でいたければ心臓力を鍛えなさい』(かんき出版)から一部抜粋・編集しました。
「皮下脂肪」「内臓脂肪」そして「メタボ」の関係
「脂肪」の数値は健康診断のときに最も気になる項目のひとつですね。じつは、脂肪
にはおもに3種類あります。
健康診断に「BMI」という欄があります。「ボディ・マス・インデックス」の略称で、
肥満度を表す体格指数のこと。体重を身長(メートル換算)の2乗で割った値です。
この計算式によると、「22」が標準体重とされており、「25」以上が肥満、「18.5」
未満は痩せ過ぎとなります。たとえば、身長170cmの人の場合、体重が64kgなら標
準の「22」、72kgになると「25」で肥満、52kgだと「18」で痩せ過ぎです。
医学界は、これまで「メタボ」(メタボリック・シンドローム)などといいながら、皮下脂肪や内臓脂肪と動脈硬化との関連に注目してきました。
皮下脂肪というのは、お腹の上を触ったときに指でつまめるような、みなさんがすぐにイメージできる「脂肪」のことです。これを「第1の脂肪」と考えましょう。