泌尿科専門医・大東貴志先生に聞きました! 女性も中年以降は注意したい「尿路結石を防ぐための生活習慣」

あるひ突然背中周辺の激痛を起こす「尿路結石」。男性は7人に1人、女性は15人に1人が一生に一度は経験すると言われています。今回は、国際医療福祉大学三田病院 副院長 泌尿器科部長(教授)の大東貴志(おおひがし・たかし)先生に、「尿路結石の原因と予防のための生活習慣をお聞きしました。

【前回】専門医が解説する「尿管結石」。男性は7人に1人、女性も中年以降は特に注意。原因が食習慣の可能性も

食生活改善のカギはクエン酸とカルシウム

適切な治療を受け、結石の原因を知って予防に努めることが重要です。

では、食生活ではどんなことに注意したらよいでしょうか。

「結石は尿が酸性に傾くとできやすくなるため、動物性脂肪の多い偏った食生活は見直すことが大切です。また、クエン酸を摂って尿をアルカリ性にすると結石ができにくくなります」と、大東先生はアドバイスします。

クエン酸は酢やすっぱい柑橘系の果物に多く含まれています。

結石の主な原因となるシュウ酸を多く含む食材には、ほうれん草やたけのこ、コーヒー、紅茶などがありますが、カルシウムと一緒に食べると便として排出されます。

ほうれん草はピザなどチーズと一緒に食べる、コーヒーには牛乳を入れるといったひと工夫で、結石ができにくくなります。

また、結石が生じても小さなうちに尿と一緒に流されれば大事には至りません。

そのため、こまめな水分補給も予防の一助になります。

「尿路結石は無症状のことが多く、尿管で激痛が起こって血尿が出ても、すぐ治まってしまうことがあります。血尿は膀胱がんなど別の病気の可能性もあるので、自己判断せず、泌尿器科を受診していただきたいと思います」と、大東先生。

健康診断を受け、食生活を見直し、結石と無縁な健康な体を目指しましょう。

 

国際医療福祉大学三田病院 副院長 泌尿器科部長(教授)
大東貴志(おおひがし・たかし)先生

1984年、慶應義塾大学医学部卒。医学博士。埼玉医科大学講師、米国チュレーン大学留学、慶應義塾大学医学部泌尿器科准教授などを経て、2008年より現職。日本泌尿器科学会認定指導医・泌尿器科専門医。

毎日着たくなる m.polku「エムポルク」

a.jpg

シンプルなのに、ちょっとおしゃれ。体形お悩み解決エッセンスも効いていて、コーディネートがしやすい。「私のための一着」がみつかります。

▶詳細はコチラ!

この記事は『毎日が発見』2023年5月号に掲載の情報です。

この記事に関連する「健康」のキーワード

PAGE TOP