突然、倒れて命を失う。助かっても寝たきりになることも...そうならないためには、どうすればいいのでしょうか? IMSグループ横浜新都市脳神経外科病院院長の森本将史(もりもと・まさふみ)先生に、「脳ドック」についてお聞きしました。
【前回】脳閉塞・脳出血から命を守る五ヶ条!「良い病院」を選ぼう/脳閉塞・脳出血
【最初から読む】命の危険はもちろん、「後遺症」によって要介護の恐れ大! 「脳梗塞・脳出血」を理解して命を守ろう
脳ドックを受ける
脳疾患リスクを早期発見するための検査を「脳ドック」といいます。
「脳ドックでは、MRIなどの機械を使って脳に異常がないかを調べるのですが、病院によって受けられる検査が異なります。ぜひ受けていただきたいのが、脳血管の詰まりがよく分かるMRA検査です。また、首の動脈の状態も脳卒中につながる可能性があるので、頸部MRAか頸動脈エコーも受けてください。異常が指摘された場合は、発症前に治療できます。高血圧や糖尿病の診断を受けた人、脳卒中になった家族がいる人、そうでなくても40歳以上になったら2~3年に1度は受けることをおすすめします。脳ドックを行う機関は多くあります。インターネットで探したり、かかりつけ医に相談したりして、受ける施設を選びましょう」(森本先生)
《MRA検査で脳の血管や頸動脈をみる》
○の部分は頸動脈狭窄。脳梗塞になる可能性がある。
○の部分は脳動脈瘤。くも膜下出血予備軍。
《頸動脈エコーで分かること》
頸動脈を調べることで、動脈の厚さ=動脈硬化があるかどうかが分かります。
取材・文/石井信子 イラスト/ノグチユミコ